第9話 ガゼ登場
「あっ、ども、キューイ団長の部下のガゼと言いま〜す。皆さんには1度お会いしてるんですが、おれの名前出てなかったから知らないよな、まっ、気になるなら読み返して見てくれよ、大柄な男って紹介されてたみたいだからよ。いやさ〜、今、団長がちょっと不在だから代わりに俺がみんなに挨拶しろって言われてさ〜、いや〜、俺がいきなり挨拶なんてしたらスベるから絶対嫌だって言ったんだけどさ〜、1回みんなの前に出てるから大丈夫だって団長に言われてさ〜、マジありえないよな、団長とかはさ〜、初めて挨拶する時とかさ〜、前話である程度紹介されてたじゃん?汚ねーよな。俺だけ殆ど紹介されないままいきなりみんなに挨拶しろって、扱い方が雑じゃね?あっ、仲間が来たからこのへんで。じゃまたな」
「ガチャ」
コーヒーの皿の音が聞こえた。
仲間がコーヒーを持って来てくれたようだ。
この時代は、コーヒーとか皿とか無いんじゃない?はい、そこ突っ込まないように。制限するとつまらなくなりそうなので、基本なんでも有りでやっております。更にこの物語は現在文明のお話ではありませんので細かい所はご了承下さい。またメチャメチャな所も楽しんでもらえたら嬉しいです。では本編へ続きます。
「よう、挨拶どうだった?」
仲間がコーヒーをガゼに手渡し聞いてきた。
「何言ったか緊張してて覚えてねぇわ、取り敢えず不満ぶちまけて来たのだけは覚えてるわ、ガッハハ」
ガゼは手を頭の後ろにやりながら笑った。
「お前マジかよ、挨拶しに行って不満ぶちまけるなんて頭おかしいって思われるぞ」
仲間が心配そうに言った。
「大丈夫、大丈夫、あそこ、挨拶の場という名の愚痴板みたいなもんだから、ガッハハ」
ガゼはまだ笑いながら言った。
緊張し過ぎて本当に頭がおかしくなったのか?仲間はそう心配した。
「それにしても団長遅ぇな」
ガゼはコーヒーを手にそう言った。
「中央軍に正体がバレたとか?」
仲間が心配そうに言った。
「ンな訳ねぇよ、団長がそんなドジ踏まねぇよ、心配するな」
ガゼはまったく心配して無い様子だった。
「団長いきなりアントレイヤに会ってくるなんて言って、こんな中央軍の拠点に堂々と来るなんて…あの人の度胸はどんだけなんだよ」
仲間がボヤいた。
「度胸と言うより、団長はもう命を捨ててるんだと思うぞ」
ガゼは意味深にそう言った。
「命を捨ててる?意味が分からん」
仲間が考える仕草をした。
「まっ、命が大事なお前には分からんかもな」
ガゼは少し悲しげにそう言った。
「あっ、団長がテントから出て来たぞ」
仲間が団長を指さし言った。
「上手くいったようだな」
ガゼは腕を回しながら言った。
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