ハザマではじまる第2の人生

カズノコ

第1話︰まえおき

俺の名前は 畑れん 高校2年生。勉強も人付き合いも順調で、ごく普通、、いや普通よりいいんじゃないかってくらい幸せな日々を過ごしてた。俺は風流心があって、ってかまぁの中二病で夕暮れの神社とかお寺とか好き。わかるかな、刀とかかっこよくてさ(笑)

まぁ、そんなんで友達と朝っぱらから神社に行くことになったんだ。うちの大学の近くには二つの神社があって一つは有名でパワースポットとかにもなってて朝の7時くらいには観光客であふれる「S神社」もう一つは俺ん家の裏の山の真ん中あたりにあって古びてて押したら倒れそうな鳥居とその奥に狐の置物が一つだけ置いてある名前もない神社?というかただの鳥居がある。俺たちはS神社に朝3時に集合することになった。

 その日俺が起きたのは3時。。完全に寝坊した。こんなときに限って携帯の充電は落ちてるしとにかく急いでいた。近道だからあの鳥居のある山を突っ切ることにした。山を突っ切る途中に鳥居の前を通ると誰かいた。鳥居の中でなにかしている。暗くてよく見えないけど俺は急いでいることも忘れてその人をみようと立ち止まった。あれ、、、井戸がある?今まで井戸なんてなかったか?その人は井戸の前で上着らしいき黒い布を山になげて井戸の淵に立った。俺はもう釘付けになっていて鳥居からだいぶ身を乗り出していた。と、その時その人が井戸の中に飛び込もうとジャンプした。

「危ない!!」

俺も急いで井戸へ駆け出す、落るときその人が振り向いた気がした。もう無我夢中で追いかけて結局おれまで井戸に落ちてしまった。

「うわあああああああああああ!!!!」

くらい井戸の中を落ちていく。あの人の姿は見えない。俺は死を覚悟してぎゅっと目をつぶった。。。


「おい、起きろ。おい」

「んっ、、、」

薄く目を開いた。あれ、明るい。俺は確か井戸に落ちて、、、

 「生きてるようだな、大丈夫か、起きれるか」

 誰か俺に話しかけてる、、、そっと目を開けて起き上がる。。。風が吹き抜けて草がサワサワとぶつかる音がする。

 「え、、、」美しい。。。広大な草原が広がっていて空は澄み渡っている。綺麗な小川がすぐ足元に流れている。だぶん、俺はすごく驚いた顔してたと思う。

 「起きたか。どこか痛むか?頭うった見たいだが」落ち着いた低い声で自然と心が落ち着く。

 「あ、えと、大丈夫で、っっつ!!」突然身体中に激痛がはしった。柔らかい草の上に倒れた。

 「っあ、、、いったぁ、、」

 「無理するな、お前は私の後を追ってこちらの世界に来てしまったのだ。普通の人間なら確実に死んでる。ラッキーだったな私がいて。」

 こちらの世界ってなんだ、死んでるってどーゆーことだ。

 「お前は感情が全て顔に出るな。まぁ後で教えてやる今は休みなさい。」そう言ってその人が俺のおでこを触った。何かが手の中で光った気がした。突然睡魔に襲われて体が重くなる。

 「っ、、、眠、ん、、」

 「そのまま眠りなさい。」

その落ち着いた声に言われて俺はそのまま目を閉じた。   

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