幻夢の3 見ていた
霊は隙間を好むという。
扉の隙間、カーテンの隙間、冷蔵庫の隙間等、通りがかりにちょっとした隙間を見つけると、そこを覗いていく習性があるというのだ。
一日が終わりを告げようとする頃合い、男はカーテンとカーテンのわずかな光に気がつき、やれやれと思いながら近づいていった。
ふとそこを覗き込む。
すると二階の窓の反対側から何かが覗いていた。
蒼白な女の顔、つり上がり血走ったその目に、思わずぎょっとなって男が後じさる。
すかさずとどろく悲鳴。
逃げるように退散していく男の後を、女の金切り声が追いかけてきた。
「あなた、今窓の外に何かがいた!」
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