第二話 『保健室?』
ここはとある学校の保健室である。その一室に一人の青年が横たわっている。名前は八百十夜(やおとうや)。彼は先程、トラックに轢かれ、重傷を負った。目を覚ますと綺麗な看護師さんが! 何て展開を妄想していたが、彼は病院ではなく学校にいる。
「どこだここ? なんで無傷?」
八百はとりあえず身体を起こした。
「ご気分はいかがですか?」
突然となりから無機質な、機械のような声が聞こえてきた。ぎょっとして、声がした方に目をやると、黒髪の幼女がこちらを見つめていた。身長は140センチ程で短髪で前髪が綺麗に切り揃えてある。しかし彼女からは幼さが全く感じられず、恐怖すら覚えた。
しばらくの沈黙のあと幼女が口を開いた。
「理事長がお待ちです」
幼女はそのまま身体を翻し歩き始めた。
理事長? 八百は全く状況が読み取れない。
「やれやれ、よく分からんが着いて行ったら
何か分かるような気がするし今は他に選択肢はなさそうだな」
本当は聞きたいことが山ほどあったが、この機械じみた幼女にこれ以上話す気分にはなれなかった。八百は理事長なるものに会うべく幼女のあとを追った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます