第16話 俺、料理人の偉大さに気付きました!
沢山のもふもふを目に焼き付け癒やしを得た俺は、フィオナと共に街に幾つかある内の一つの一番大きいテナール広場と言う所に来ていた。
テナール広場は木々や花々が生い茂り、街中とは思えない雰囲気の自然溢れる場所だった。此処だけ街の外にあるのではないかと錯覚してしまいそうになる。
そんな広場の中央辺りに予め持って来ていた布を広げ、ティフラインに頼んで用意して貰った籠を開ければ中にはカラフルなサンドウィッチが綺麗に並んでいた。
「うまそう!」
「ふふっ、そうでしょう?うちの料理人は腕がいいもの」
やはり神殿でも専属の料理人を雇用しているらしい。何とも贅沢な暮らしだぜ…なんて思いつつサンドウィッチに齧り付く。
「っ!!…っんまー!なんだこのにく!は、いらなくね!?」
一口齧ればパンよりやわらかく、ジューシーかつ濃厚な肉の味が口の中に広がっていく。だがそれに負けじと存在を主張してくるパンやら野菜やら香辛料やらとマッチして、言葉に出来ない感動が俺を襲った。
「そんなに焦らなくても、まだまだ沢山あるわよ?」
「わかってるって!」
と言いつつ俺は籠の中にあったサンドウィッチの殆どを一人で食べてしまい、フィオナに悪い事をしたなと少し反省するのだった。
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