第14話 お忍びはおーけー?

「なぁフィオナ、今って街ではみんなお祭り騒ぎしてるんだろ?てことは、出店とかもあるのかな?」


 今は朝食の時間で、人化した俺はクソ上手いステーキを頬張りながらそう聞いた。ちなみに、ここで食べる事が出来るのは俺達神獣と王族くらいらしい。だから今はフィオナと2人だけである。


「あら、もしかしてお祭りに興味があるの?」


「まぁね。出店とかおもしろそうじゃん?それでさ、そのぉ…おしのびで行く、みたいなことって出来ないのかな…?」


 俺は思い切って……いや、結構気恥ずかしくてボソボソ言ってしまったのは仕方がないと思う事にしよう。そうだ、そうしよう。


「ふふっ、良いんじゃないかしら?私もたまに変装して遊びに行ったりするのよ」


「マジカ!じゃあさ、じゃあさ、今日なにも予定ないじゃん?」


 フィオナの言葉に目をキラキラさせて聞いてみると、フィオナは嬉しそうに了承した。


「ええ、良いわよ?私も貴方の事もっと良く知りたいし」


「よっしゃあ!じゃあ今日の昼の鐘がなったらな!」


「分かったわ。ティフラインにも伝えて準備しておくわね」


 フィオナはそう言って嬉しそうに微笑んだ。


 フィオナ可愛すぎかよ!マジで俺惚れちゃう!

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