ユニコーン贈歌

時化滝 鞘

第1節

お前は突然、僕の目の前に現れたね。

何の前触れもなく、

まるで、今までずっとそこにいたのに、

僕の方がずっと見逃していたかのように。

一目惚れしてしまった。

お前の美しさに。

その姿は、他の駄馬どもと比べても、

いかほどもかすみもしない。

罪なきその身でありながら、

罪なほどの美しさをたたえる、

僕を魅了したユニコーン。

お前は僕に、一つの決心をさせた。

お前を手に入れる。

僕はそのために辛苦を飲む。

それでも、お前を手に入れたい。

僕をそうさせるまでに魅力的なお前は、

やはり僕を魅了したという一つの罪を犯した。

責任はとってもらおう。

いずれ、お前を手に入れたら。

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