ストレイ・キトゥンズ

作者 機乃遙

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★★★ Excellent!!!

 心を揺さぶられる作品です。
 ニルヴァーナというバンド(アルバム『ネヴァーマインド』)に出会い、ロックに目覚めた少女が、一癖ある仲間と共にバンド結成して文化祭ライブ(ゲリラだけど)を目標に奮闘する物語。
 最新話(第四章-7)まで読みましたが、主人公の心情や行動の姿勢が一貫してロック/パンクのスタンス(ネヴァーマインド精神)であるのに好感を抱けます。とても気持ちが良い。もちろん、学校でのメンバーの鬱屈した状況も丁寧に描かれており、それを音という形で爆発させる姿にはぞくぞくさせられます。曲の音源を持っている方は改めて聴きたくなるはず。
 また、音楽をやっていた人なら特に共感できると思いますが、なんといっても音楽に出会った瞬間の衝撃、楽器を持った瞬間の高揚、バンドで音を鳴らした瞬間の楽しさなど、いわゆる『初期衝動』の描き方が抜群に上手いです。バンド経験者もそうでない人も、読めば「羨ましい」とか「もっかい楽器やろうかな」という気持ちになるかもしれません。(まっしぶはなりました)
 引用されるバンドは王道・レジェンド的なバンドが多く、「ちょっと古臭いかな」とも感じましたが、「だけど、ロックに触れたばかりの頃なら最高に刺激的でカッコよく聴こえるんだろうなぁ」と、己の体験を振り返って勝手に納得しました。
 ロックに恋をし、ジョイ・ディヴィジョンを演奏する中学一年生(!)の彼女たちが、これからどのように奮闘していくのか楽しみです。