第7話 国を賭けたビートDJマニアエキスパートモード対決前編!
2名同時に開始された筐体から音楽が流れ出す!
1曲目は『ウーゴッタグルーブ』だ!
既に曲名が書かれた謎の暗号をロクドーが読み方を教える事で6曲しかないのに中の数名はこの見た事ないアルファベットを少し読めるようになっていた!
好きこそ物の上手なれとは言うが、まさか未知の暗号を解読出来る様になる人が出るとは思わなかったロクドーもこれには驚いていた。
そんな事を思い出しながら演奏は終盤に到達し互いにミス1つなくALLグレートと言う結果に終わり周囲はざわめきに包まれる!
「おい、理論値だぞ!?」
「おれ初めて見た!」
「本当に3110点入るんだ!」
ざわめく中、止まる事無く2曲目が続けてスタートする!
『ジャムジャ レゲエ』の表記と共にこの世界にはありえない楽器による音のオンパレードが流れ出す!
見物している数名は画面に表示されるレゲエのおっさんと同じ動きをして場を盛り上げるが殆どの人はそのプレイに見入る!
そして、トムがGOOD2、アトランがGOOD1で僅かにアトランがリードした!
実に痛い、実にこのミスは痛かった。
このビートDJマニアは理論値が100000点に固定されているので総譜面が少ない曲程1つのミスでの点差が開くのだ!
何名かはそれに気付いており1つの差ではなく点差を注意して見守っていた。
国の経理大臣が落ち着いて2人のスコアをメモし次の曲が始まるまでに貼り出された大きな石版の様な物に互いの点数を記載していく!
そして3曲目!『オーバードザー』だ!
この曲で差が大きく開くだろう、音楽に未熟なこの世界ではリズムに関する知識と言うモノが発達していない。
4分、8分、16分と言われる音ゲーの基本が理解出来ていないからだ!
にも関わらず二人共後半までミス無く演奏していたのだが・・・
「うぉおおおお!!!」
客席から歓声が上がる!
アトランがラストにやってくる右の2連打をミスったのだ!
そして、曲が終わり2人は同時にスクラッチを1回回す!
この曲は演奏が終わってからスクラッチを回すと謎のボイスが流れる謎演出がなくされているのを二人共知っているのだ!
「うぉんぐぬぅんにゅ~」
とも聞こえそうな聞く人が場所を変えて聞けば幽霊の呻きにも聞こえそうなその音を2人は流し互いに見合って1回頷く。
これだ、音ゲーは敵対関係にもある二人が繋がるのにも使えるのだ!
そして曲は4曲目『2 ゴージャス 4 you』に移る!
難易度が3曲目が☆3で4曲目が☆2なのはこれが最後の休憩と言う事なのだろうか?
だがクリアするだけならともかくこのエキスパートモードではゲージの上がりが非常に悪い、ミス一つがクリアに大きく繋がるのだ!
特にこの曲はリズムが結構難しくスコアが伸ばし難い上に後半のフリースクラッチゾーンのせいで理論値が取れないのだ!
それを理解していたのか会場が盛り上がる中二人は難なくクリアをしてしまいこれには思わずロクドーは拍手を送る!
そして5曲目『ラブ総包み』である!
この曲の難所は間違い無く最初と後半開始にくる左鍵盤5、2、2というリズムの連打だろう。
これにはそのプレイ回数の差が大きく出た!
アトランは片手で連打を行なったのに対しトムはきっと誰かが編み出したのであろう!
両手を使って鍵盤を叩く方法を使ったのだ!
「すげぇえええ!!」
「うぉおおお!!」
「これは勝つる!」
なんか一人現代日本で聞いた事の在るような叫びを上げていたが点差がこの連打で大きく開きアトランを大きくリードしたトム!
曲が終わって苦しそうなアトランの表情にトムの笑顔が刺さるのだが客席は二人共この曲をちゃんとクリアしているのに対して拍手を惜しまず送る!
これで大きな問題が無ければトムの勝ちは確定したかと思われたのでコンマイ国王はニヤケていた。
そして、遂に問題の6曲目『11月20日』が開始されるのだった・・・
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