HAPPILY EVER AFTER
佐倉くも
CASE1 You don't need any brains to KILL
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☀ ☀ ☀
七つの新月を超え辿り着いた八つ目の朝。
王祖ウヴァが大河カザルを下り現れた時、人々は、彼のその地の色をした両眼に、太陽神サハの姿を見たという。
カザルの東は神の国。
それは、このブラワットに生まれた者なら誰もが知っている伝説である。
しかし・・・
「これが・・・これが神の国の姿だというのか」
朽ちかけたビルの合間の細い路地に、肋骨の浮いた犬が群がっていた。
彼らが、無心に貪り食っているモノ。
その正体に気が付いたとき、私は思わずその場で嘔吐した。
「殿下!」
私たちの気配に気付き、こちらを振り返った犬たちが、ニラリと牙を剥く。
「急ぎましょう、殿下」
侍従に肩を抱え起こされ、私は何とか、もはや感覚の無い足を前に出した。
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