第110話平凡警察官


木村剣は、交番でアクビをした。



ぶっちゃけ暇すぎる。



今日は、特に何もなし…。



まず、最初に交番で覚えた事は地図だった。



今だに覚えられない。



一昨日は、道案内をおばあちゃんに聞かれたがボケてるらしく、警察署に預けた。



その、おばあちゃんは警察所長の母親だった。



次の日わざわざ所長が交番に現れて



「ありがとう。木村君!」


「いえいえ、凝縮です。」



所長から感謝状が剣に渡された。



「さすが、木村太郎さんの息子さんだ。」



「いえいえ、父のようにはいきません。」



「さすがにあれだけの検挙率が高い人はわたしも初めてみた。今度は三人でご飯でも。」


と所長は言ってパトカーを走らせて行ってしまった。



「スゴいな木村君!」

 

先輩警察官の二岡孝文は言った。



「勘弁してほしいですよ。所長と握手しただけでカチコチになってしまいました。」



「まぁ、あの木村太郎さんの息子ってだけで注目されるからな。しかもキャリアのお姉さんもいるからね。」



交番の中は暖かい。



「俺は、頭悪いし、学もないですからコツコツやるしかないですから…。」



剣は、今日は、クレームを聞いたり自転車でパトロールしている。



地図を覚えたり、学校の校庭に落ちていたと五百円届ける小学生の対応に追われていた。







  



クレームは毎日決まった時間にかかって来る。 


同い年の友達からだ。



高校生に入学してから友達は変わった。


不登校になった。



剣がまさか、警察官になって話しているとは友達は知らない。



「ふーん、小説書いてるんだ。」



「そうなんです。スゴく妄想するのが大好きなんです。」 



「そっかあ、才能があるんだね。」



こんな感じで話している。

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