第81話アイドル


何とかレモン涼風を1週間署長をしてもらったがストーカーらしき男は現れなかった。


「あと1日で終わりますね。」


野部が仮眠室で呟いた。


「そうだね。」


太郎は、少し考えながら答えた。


「太郎に、分かんなきゃお手上げだな。」


春男は、言った。



そんな感じでレモン涼風の1週間署長は終わった。


野部は、レモン涼風のお気に入りになってオフになるとお忍びデートをしているらしい。


しかし、レモン涼風は自宅で自殺未遂をした。


眠ったままのレモン涼風を皆でお見舞いに行ったが野部もレモン涼風に変わった様子はなかったと話している。



そしてある手紙をレモン涼風のマネージャーから見せてもらった。


闘病記の手紙でレモン涼風も幼い頃小児ガンで入院していたので感情移入したのだ。


しかし、それが嘘だと知って突発的に自殺未遂をしたのではないかと考えられた。



「そのぐらいの手紙で自殺するか?」


春男は、こたつの中に入った太郎に聞いた。


「レモン涼風は、あまりアイドルにはむいてないかもね。」


「何で?超人気者じゃんかよ。」


「普通の女の子として生きたいと願ってたんじゃないかな。野部ちゃんにも出会えたしね。」



現在、レモン涼風は眠り続けている。


何が彼女をそうさせたのか不思議であるが


毎日、野部はお見舞いに行っている。

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