異世界転生には更に特典が?
閻魔ちゃんの秘書、司録に案内され閻魔ちゃんの間の扉の前で、椅子に腰を掛ける龍之介
閻魔ちゃんの間には先客が入っていた。
「あなたは、鬼畜よ!婦女暴行殺人放火!ミジンコから輪廻転生を繰り返し、人間になったとき善行が出来るよう精進しなさい!あなたはミジンコの刑と致します!以上!司録いるんのでしょ?この者を連れて行きなさい。」
扉の外にいる龍之介に筒抜けに聞こえていた。
「本当にミジンコの刑があるのか・・・・・・ミジンコから輪廻転生を繰り返して人間になれる日はいつなのだろう・・・・・・」
顔色が悪くなる龍之介
「龍之介ちゃん、決まったのね、入って良いわよ。」
閻魔ちゃんに呼ばれた龍之介は閻魔ちゃんの間に入り椅子に座った。
閻魔ちゃんは上段の間の椅子に座っていた。
畳敷きの部屋に、椅子・・・しかし、朱色に染められた木造りの椅子は部屋の雰囲気に合っていた。
先日は畳に直接座っていたのだが、今日は先約の関係で椅子だったのだ。
「転生先が決まったそうね?」
「はい!戦国時代、本能寺の変を止めて織田信長が天下統一をする世を見てみたいのです。」
「成る程、龍之介ちゃんの妄想世界ね、安土桃山異世界時代
では、装備や持っていきたい物をそこに記入して頂戴5つまでね」
「え?」
「だって、異世界に裸でチンコブラブラさせた状態で転生したいの?それじゃ~戦国時代だもの即効殺されるわよね!それに恥ずかしいでしょ?ふふふっ」
そう言われると、持っていく物の希望を書く紙が渡された。
閻魔ちゃんは浄玻璃鏡と呼ぶタブレットを見ながら少し黙っていると
「あ!龍之介ちゃんは武芸百般だからチンコブラブラで戦えるわね ふふふっ」
「閻魔ちゃん、失礼ですが下ネタ好きですか?」
「え~大好きよ💛大好物よ💛」
・・・・・・せっかくの美少女なのに・・・・・・台無しである。
閻魔ちゃんは再び浄瑠璃鏡と呼ばれるタブレットを見る。
「あら、龍之介ちゃんおめでとう 良かったわね」
「え?はい?」
「龍之介ちゃんは生前、寺社仏閣に願いを聞き入れて貰えないのにも関わらず足しげく通った特典に得点が貯まって・・・・・・貯まりまくって異世界に10個持っていけるのと出生身分を設定出来るわ 」
「そんな得点制度があったのですね?ポイントカードみたいですね。御朱印帳がポイントカードの役割していたりして。」
「そうよ!そのくらいしなきゃ神様や仏の意味がないじゃないの!ちなみに神や仏も持ち回りの役職なのよ。御朱印帳はポイントカードではないけどね。」
「・・・・・・なんか、天界って役所みたいですね」
「そうよ!役所と一緒!役所広司さんは働いていないけどね ふふふっ」
くだらない冗談も好きらしい・・・・・・
「あら、御岩神社の奥の院も随分登ったのね!あそこは188柱の神様がいるから願い事叶えやすいのに、龍之介ちゃんは叶えて貰えなかったのね・・・・・・不運ね 筑波山神社奥の院も随分登ったのね。筑波山神社なんて最高クラスのパワ-スポット神社じゃない、本当に神社好きなのね~」
「あ~心願成就に宝くじ当選はされませんでしたが、健康長寿は叶ったので・・・・・・御岩神社や筑波山神社は地元の山だったので足腰を鍛えるのに丁度良かったんですよ。おかげで死ぬ直前まで自分の足で歩けましたけどね。」
「まぁ~考えかたしだいね!奥の院登山のおかげで100歳まで元気だったのね!
で、持っていきたいもの10個は書けましたか?」
「ちょっと、待ってくださいよ!早すぎますよ、いきなり異世界に持っていくものと言われても悩みますから」
「それもそうね!時間はいっぱいあるわよ♪死んだんだから、ふふふっ」
「それ、好きですね・・・・・・少し時間を下さい」
龍之介は個室に通され異世界に持っていくものを慎重に悩むのである。
通された個室は龍之介好みの書院造の間であった。
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