恋と欲す

白咲葵

第1話 溢れる想い

「先輩…。先輩の好きと、私の好きは違いますよね」

「そりゃそうだろ。それでも気にはいいっていったんだから」

分かっている、

こんな事がだめなことくらい。

何度も考えたし悩んだけど、私には耐えられない。いっそのことめちゃくちゃになってもいいって思ったから。

「色白いね」

先輩の手が私に触れる。温かい。

吐息が聞こえるほど距離に私は居たかった。

「怖い?」

先輩の目が私を突き通すように向けてくる視線を送る。私はううんと横に振った。

「強がりなんだね、好きだよ」

あぁ、こんな言葉色んな女の子たちに言っている事くらい分かってる。でも薄っぺらい愛情でも私は欲しい。先輩の全てを知りたい。もっと欲する自分を止められない。

「あ、」

もうこのまま堕ちていきたい。

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