The Otherside of the Borderline 9

 首尾よくその攻撃から逃れたはいいが、さすがに着地までは無理だった――着地の態勢を作れないまま、背中から血で湿った地面に倒れ込む。

 体勢を立て直したドラキュラが、こちらの下半身を薙ぐ軌道で踏み込み様に剣を振るう。別に足を切断する必要は無い――隙が出来ればそれで十分だ。

 ひぅという軽い風斬り音とともに、振り抜かれた長剣の鋒が低い軌道で地面をえぐる。踏み込みは深かったが距離があったために斬撃は浅く、湿った地面を弧を描いて削り取るにとどまっている――彼自身は後方回転してその斬撃から逃れ、そのまま体勢を立て直して地面を蹴った。

Aaaaaraaaaaaaaaaアァァァラァァァァァァァァッ!」

 ズガンと音を立てて、再び両者の長剣が激突する――ドラキュラの繰り出した攻撃は袈裟掛けの軌道でこちらの胴を斜めに割る一撃、彼の斬撃は唐竹割。

 ドラキュラの剣の軌道を読み切った瞬間、彼はほんの一瞬剣の速度を鈍らせた――ほんの一瞬、それで十分。

 わざと出足を遅らせた漆黒の剣の鋒が、まだこちらに到達していなかったドラキュラの長剣の鋒に衝突する。

 攻撃というのは、ただ立ち止まって素振りをするものでも、移動を終えてから振り回すものでもない――踏み込みながら剣を振るい、体重移動と遠心力、肩、腕、肘や腰の回転、すべての力が衝突の瞬間に剣に上乗せされる様にして繰り出すものだ。

 当然、敵も同じ様にして得物を振るう。

 ゆえに互いの得物が剣であれそれ以外の得物であれ、敵の好む踏み込みの距離と腕の長さ、得物の全長、それらの要素を総合した結果予想される攻撃の届く距離――そういった要素を互いに読み合いながら、いかに相手の間合いを侵しいかに自分の有利な間合いを守り続けるか、

 よって――

 今の斬撃、彼はほとんど踏み込んでいなかった――大袈裟に足を上げていたから、ドラキュラはおそらく勘違いしただろうが。

 ゆえに予想した位置まで入り込んでこなかった標的をドラキュラの剣が捉えることは無く、逆に彼の斬撃は目論見どおりに標的を捉えた。

 ドラキュラが振り下ろし、そして目標を失って空を切った長剣の背中側を彼が手にした漆黒の曲刀の物撃ちが正確に撃ち据え――ドラキュラが手にした長剣を斬撃を止めるよりも早く叩き落とす。

 撃ち落とし――衝突の反動を利用して鋒を跳ね上げ、コンパクトな軌道で首を掻っ切りにいったが、すでにドラキュラはそこにはいない。体勢を沈めてこちらの一撃を躱しながら、こちらが剣を振り抜いたのとは反対方向、左側に廻り込んできている。

 くぐられた――!

 ドラキュラは変わらず、長剣を手にしている――確認したわけではなかったが、手放させることは出来なかったのだ。

 こちらの対処が間に合えば、ドラキュラは十分な遠心力の働いた全力の一撃を受けることになるが――間に合わない。

「――っ!」

 小さくうめいて、剣の柄頭をドラキュラに向かって突き出す。だがドラキュラが移動を止めていなかったためにその一撃は意味をなさず、ドラキュラはそのまま移動を続け、背後に廻り込もうと――

 毒づいて、彼は前方に身を投げ出した。転がることはしない――体勢を立て直すのが遅れてしまう。上下がひっくり返った視界の中で、ドラキュラが長剣を水平に振り抜こうとするのが見えた。予想通り、背後から斬りつけるつもりでいたらしい。

 空中で反転した体勢のまま、彼は反撃を仕掛けた――上下逆さまになっているために手近な足元に向かって剣を振るう。ドラキュラがその一撃を、後方に跳躍して逃れるのが見えた――視界に入ったのはそこまでで、そのままさらに反転して足から地面に着地する。

 振り返り様に背後を薙ぎ払うが、ドラキュラが接近してきていなかったためにその一撃は空を斬った。

 舌打ちをして、剣を構え直す――はじめて手にしたはずのその剣は、まるで最初から彼のためだけに造られたかの様に手に馴染んだ。

 その移動で間合いが離れてしまっている――彼は一歩、また一歩と間合いを詰めた。互いに自分の間合いを測り、接近し、あるいは離れて――

 互いの歩みが五歩の境を割った瞬間、両者は同時に動いた。

 ふっ――ドラキュラが踏み込み、鋭い呼気とともに重い剣を叩きつけてきている。剣を斜めに構えて受け止めたが、それでも圧倒的な膂力に膝が沈んだ。

 受けに回れば不利だ。そう判断して、彼は剣の噛み合いをはずして踏み込みながら肩からタックルを仕掛けた――体勢を崩して後方に飛び退ったドラキュラに、踏み込みながら膝のあたりを狙った斬撃を仕掛ける。

 黒い剣の鋒がドラキュラの膝のあたりを薙いだと思った瞬間、まるで幻を薙ぐ様に剣がすり抜けた――否違う、数歩後ろの地面にえぐられた様な足跡が残っている。剣が振り抜かれる一瞬、いったんバックステップしてその一撃を躱したのだ。

 そう判断するより早く、ドラキュラが長剣を頭上から振り下ろしてきている。水平軌道の一撃で剣の腹を撃って軌道をそらし、側面に廻り込んだ――だが彼ががら空きの脇腹を狙って攻撃を繰り出すより早く、ドラキュラが振り返って迎撃の一撃を繰り出してきている。

「シャァァァァァッ!」

Aaaaalieeeeeeeeee――アァァァァラァァィィィィィィ――ッ!」

 咆哮とともに――袈裟掛けに繰り出した一撃が、ドラキュラの剣とがきりと音を立てて噛み合う。凄まじい膂力だったが、さっき痛めつけられていたときほどには脅威に感じない。

 現に今は力負けしていない――なにがあったのかはわからない、自分の身になにが起こったのか、なぜあれほどの損傷が瞬時に治癒したのかも。だがはっきりわかっていることがあった――もはや自分も人間ではない。

 だがかまわない――何者にかまわない。なぜならこうして、ドラキュラ公爵を殺すことの出来る可能性を手に入れたのだから。

 口元に笑みを刻む――紛れもない、歓喜の笑み。

 これでようやく手が届く――公国の民を、おのれについて美男公ラドゥに反旗を翻した臣下たちを裏切ったこの男に、手が届く!

Aaaaalalalalalalieアァァァラララララァィッ!」

 咆哮とともに剣を押し込む――体勢が悪かったために力負けしたドラキュラが後退し、剣の噛み合いがはずれて、彼は一瞬ではあったが踏鞴を踏んだ。

 だが平衡感覚と身体能力なら、彼はおそらく地上でもっとも優れている――瞬時に体勢を立て直し、踏鞴を踏んだ足を前足にして踏み込みながら、低い軌道で剣を振るう。

 それでなくても後傾していた状態でその斬撃を躱そうと跳躍したドラキュラが、体勢を維持出来ずに仰向けに転倒する。手首を切り返して曲刀を頭上で旋廻させ、彼は真直の軌道でドラキュラの下半身を狙って剣を振り下ろした。

 別にその一撃で仕留める必要は無い――脚の一本も斬り落とせば追撃で仕留められる可能性は大幅に上がるし、仕留め損なったとしてもさらなる追撃は容易い。

 真直の一撃を躱して、ドラキュラがごろごろと地面を転がる――地面に喰い込んだ曲刀の鋒をそのまま振り抜いて追撃を仕掛けようとしたが、それより早くドラキュラが地面に転がっていた剣の刀身、さっきまで彼が手にしていたあのボロボロの剣の折れた刀身を掴んで投げつけてきた。

 とっさのことで速度も精度も無い投擲で、躱すのは難しくない――実際投げつけられた刀身はやすやすと躱したが、それで攻撃を中断せざるを得なかった。毒づいていったん後退し体勢を立て直したときには、ドラキュラも立ち上がっている。

 舌打ちを漏らし、再び構え直す。ドラキュラが体勢を立て直す前に、彼は再び追撃を仕掛けた。

 繰り出した唐竹割を、ドラキュラが受け流す――だがそれは読めていた、そのまま軌道を変化させて横薙ぎの一撃、続いて逆袈裟。

 立て続けの連続攻撃を、だがドラキュラはすべて受け捌いてみせた。

 さすがは歴戦の将だ――この程度では斃せんか。

 それは認めざるを得ない――そうつぶやいたとき、ドラキュラが地面を蹴った。

「かっ!」

 短い咆哮とともに叩きつけられた一撃を、漆黒の剣で受け止める――だがなんとすさまじい膂力、膝に衝撃がもろにきて、崩れはしなかったが足が震えた。

「……ッ!」

 こちらが守勢に回ったからだろう、ドラキュラの連続攻撃はより苛烈なものになった。一撃を受け止めるごとに骨がきしみ、関節が悲鳴をあげる。

 瞬きするいとますら無い――対応は刹那の瞬間よりも早く行わなければならない。文字通り瞬時の判断の遅れが、即座に命を奪う。

 なんて奴だッ……!

 だが――だが戦える、剣筋は見えている、腕も攻撃を受け止められている、足は引いていない、漆黒の剣も刃毀れひとつしない。

 ならば――

「かぁッ!」 咆哮とともに振り抜かれた袈裟掛けの一撃を躱して、彼は数歩後退した――それで状勢有利と見たか、ドラキュラが追撃を仕掛けてくる。

 そしてそれよりも早く、彼は再び一歩踏み込んで右手の刺突でドラキュラを迎え撃った――いったん体を開いてその刺突を躱しながら、ドラキュラがこちらの右腕の外側へと踏み出す。

 白兵戦の基本は、側面もしくは後方への廻り込みだ――より正確に言うなら、への廻り込みだ。

 人間の関節構造は、体の内側に向かって動かす様に出来ている――故に両手で剣を振るうのは、自分の肩幅よりも内側に相手がいる場合に限られる。それより外側に出てしまえば、両手持ちの得物で追尾するのは難しい。それより外側の標的に向かって攻撃を仕掛けるなら途中で片手を離すか、もしくは最初から得物を片手で振るうしかない。

 したがって――肩幅より外側へ振り出す斬撃は片手保持に限定され、ゆえに緻密な制御も難しく、至極読みやすい。

 刺突の射程を最大まで伸ばすため、彼は右足で踏み込み体は左半身に開いている――右腕の外側に出れば、側面そして背面に廻り込むのは容易い。

 が――

 そんなことはわかっている――胸中でつぶやいて、彼は側面に廻り込んだドラキュラに向かって蟹歩きの様に横にステップして踏み出した。

 同時に左手を伸ばして脇の下からドラキュラの体を鎧う胴甲冑の首元に手をかけて手前に引き寄せ、刺突動作で伸びていた右腕を引き戻しながら、下膊で殴りつける。

 肘撃ちを撃ち込むには距離が近すぎるが――右腕の手甲で十分だ。腕全体に鋼板を巻きつける様な造りの手甲ではなく、彼の下膊装甲は腕の外側を独立した一枚の装甲板が鎧う造りになっており、鋼板のエッジが張り出している。筒状の装甲に腕を通して、その装甲に腕の外側の装甲板が固定されている造りであるためだ。

 装飾過多の装甲だとさまざまな飾りがついているのだが、彼の腕の下膊を鎧う装甲にはラテン語のTの文字をひっくり返した様な張り出しフランジが設けられている――厚みは人差し指の直径程度、腕の装甲板からの高さは親指の長さほど。

 こういった近接距離での格闘戦の際に腕ごと振り回して下膊を叩きつけ、張り出しの部分の鉄板で殴りつけることで、腕全体を一種の槌鉾メイスの様に使うのだ。

 ぐ――その一撃で顔面を叩き潰され、ドラキュラが小さなうめきを漏らす。

 続いて腕全体で押し込む様にしてドラキュラの体を突き飛ばし、そのまま腰をひねり込んで――

 頭を狙った左の廻し蹴りを、ドラキュラが後方に跳躍して躱す。蹴り足を遣り過ごして踏み込んだドラキュラが、こちらの蹴りの軸足を斬ろうと剣を振るい――彼がその場で一回転して水平に薙ぎ払った漆黒の曲刀の一撃を躱して後退した。

「惜しい」 唇をゆがめて笑いながら口にした彼の言葉に、ドラキュラが小さく舌打ちを漏らす。

 ドラキュラが返事をするよりも早く、彼は地面を蹴った――膂力では劣るものの、速さでは彼のほうが圧倒的に上回る。それに気づいてドラキュラが表情を引き攣らせるよりも早く、彼は漆黒の曲刀をドラキュラの肩口を狙って振り下ろした。

 受け止めてはいるものの――角度の適切を欠いた長剣が火花とともに欠け、ドラキュラが小さなうめきを漏らす。

 一撃で剣を叩き折れなかったことに舌打ちして、ドラキュラの踏み込みに合わせて間合いを取り直す――こちらの体を押し戻しながら踏み込んで、ドラキュラが手にした長剣を水平に振るい、鋭利な鋒が輝く軌跡を虚空に刻んだ。

 しっ――歯の間から息を吐き出しながら、彼は反撃に転じた。繰り出した長剣の一撃をバックステップして躱してから再び踏み込み、ドラキュラが繰り出した一撃を迎え撃つ――衝突の衝撃で離れた剣を振るい、さらにもう一撃。

 目まぐるしく位置を変えながら剣を交え、数十、否数百合に及ぶ斬撃の軌道に巻き込まれて屋敷の壁や塀、植えられた木や庭師の力作の植え込みが引き裂かれていく。

 繰り出した袈裟掛けの一撃を、ドラキュラが逆袈裟に跳ね上げた剣で受け止める。ドラキュラの唐竹割の一撃を、彼は剣を斜めに立てて受け流した。何度目かの激突でドラキュラの剣の鋒が火花を撒き散らしながら欠け、細かな鋼の砕片が飛び散る。地面を引き裂きながら跳ね上げられた一撃を、彼は両手で保持した黒い剣の柄で受け止めた。

 撃ち合うことさらに数十合――

 もう何百合になるのか数える気も失せてしまったが、斬り合いのさなか互いに繰り出した渾身の一撃が衝突した瞬間、ドラキュラの手にした剣の刀身にびしりと音を立てて亀裂が走った。

「!」 それを目にして――ドラキュラの表情が驚愕に罅割れる。

 どうやらこの漆黒の曲刀、武器の性能では大幅に上回っているらしい――すでに数百合にも及ぶ撃ち合いでぼろぼろに刃毀れしたドラキュラの長剣とは対照的に、彼の手にした漆黒の曲刀にはまったく損傷が見られない。

 れる――この剣なら殺れる!

 その確信とともに、続く一撃――とうとう衝撃に負けたか、ドラキュラの手にした剣が半ばから折れて飛んだ。

 ――勝機!

 剣を振り抜かないまま引き戻し、さらに一撃を送り込むつもりで体勢を整えたとき、ドラキュラが不意に唇を尖らせるのが視界に入ってきた。

 同時に左目の視界がいきなり濁る――ドラキュラに左目めがけて唾を吐きかけられたのだと気づいたのは、一瞬あとのことだった。血の混じった唾液で視野が真っ赤に染まり、無事な右目の視界の中でドラキュラが七割程度の長さが残った剣をまっすぐに突き出してくるのが見えた。

 爪先になにかが当たる――すぐにそれがなにかを思い出して、彼は右足を跳ね上げた。

 上体を仰け反らせることで、顔面めがけて突き出された長剣の斜めに折れた尖端は躱せた。

 同時に右足で跳ね上げたぼろぼろの長剣の折れた柄側に残った刃の尖端が、胴甲冑と草摺りの隙間から帷子を突き破ってドラキュラの脇腹に突き刺さっている――先ほど彼の体を地面に縫い止めるのに使われたあと、一撃で叩き折られたアンドレアの長剣だ。

 無論そんなものが有効な損傷になる相手ではあるまい――躱しきれなかった長剣の、その尖端がこめかみを掠めて鋭い痛みが走っている。だがそれは一瞬のこと、瞬時といってもいい様な短い時間でその傷は塞がり、痛みも幻のごとくに消えて失せた。

 たがいに最接近しているし体勢も崩れているが、今の状況ならば彼が有利だ――彼は剣を引き戻し、刺突で伸び切った体勢がいまだ整っていないドラキュラの首を刈り取ろうと剣を振るった。

 だが、その鋒が届くよりも早くドラキュラは間合いを離している。

 胴甲冑と草刷りの隙間から捩じ込まれてそのまま脾腹を貫いたはずの長剣の柄を、ドラキュラが平然と掴んで引き抜いた――長剣の刃に生じた無数の刃毀れのせいで、その傷口は鋸を埋め込まれたに等しいはずだ。

 血塗れになった長剣を足元に投げ棄て、ドラキュラがゆっくりと笑う。

 いったん間合いを離し、今度こそ致命の一撃を叩き込もうと剣を構え直した瞬間、ドラキュラが地面を蹴った。羽の様に軽やかに、体重を感じさせない挙動で屋敷の屋根の上へと舞い上がる。

「素晴らしい――変わりたてだというのに、そこまで動くか。おまえを我が下僕に出来ないのは残念だ――今ここで斃しておきたいところだが、どうやらいささか不利な様だな。今この場では、武器の差で負ける」

 そう言って、ドラキュラは身を翻した。

「逃げるか、ドラキュラッ!」

「ああ逃げる、おまえとて、今は全盛ではあるまい。血を喰らって剣と成した様に、数々の敵の命を喰らい力を蓄えるがいい。いずれまた会おう――そのときは血のくびきではなく、この力でおまえを屈服させてやろう」

 姿を消してもなお、どこかから声が届いている――ドラキュラのいたあたりまで一足飛びに跳躍したが、すでにドラキュラは姿を消していた。

 丘の上で一番高いその場所から、火の手の上がった街が見える。

 だが、もう見える範囲にドラキュラの姿はどこにも無かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る