いつまでも隣にいて
@crt
第1話日常
「んんん...........淳、今何時?」
「.......zzzz」
「やっば、10:30!2限遅れる!!」
「....きょう...何曜日....zzz?」
「木曜日!2限!!フランス史!!!!」
「木曜かー俺3限....おやすみ......」
「ねえ!私の右脚の装具知らない!?!?」
「んー俺が昨日外したかも、どこ置いたっけなあ...木曜なら車椅子でよくない?二限終わったら帰って来なよぉ」
「午後ホールで講演会だから無理!3限くるとき持ってきてよ!!絶対だからね!!!」
「はいはいーzzz」
「あれー?車椅子廊下にあるなぁー?淳くんが運んでくれないと私、大学行けないなぁぁぁ昨日早く寝てたらこんなことにならなかったのになぁー誰だっけー無理やり昨日ベッド連れ込んだのー」
「わ、私です。。」
「じゃ、運んで♡」
「重いから車椅子運んでくるー」
「チッ!」
チュッ。
私のおでこにキスをした後、寝ぼけ眼で淳が車椅子をベッドまで運んできてくれ、ぴたりとそばにつけてくれる。
「俺の仕事終わりーおやすみーいってらっしゃーい」
「ありがとうございました〜」
私は腕の力だけでお尻から車椅子に移り、まずある程度自由のきく右脚を、次に動かない左脚を手で持ちあげフットレストに乗せる。身支度を済ませ、玄関で左脚のスカートの下に太腿から足首までのブレースを装着し、車椅子の後ろにロフストをさして部屋を出る。10:50エレベーターに乗れた。
淳の家から大学までは徒歩5分だ。この道だと車椅子の方が徒歩より早い。授業開始5分前に到着した。一番後ろの座席が広い出入り口の近くに車椅子をつける。
「セーフ」
「遅いよ愛理、今日車椅子って、また寝坊?」
後ろから聞き慣れた声がする。
「ゆめ、おはよ!脚調子悪いのー?とか聞かないの?だって淳が昨日さあ...」
「あのスピードは絶好調の日じゃん。すごいスピードで追い越されたよ。のろけは後で聞きますので」
「はーい♡」
いつものリズムが心地いい
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