第8話 幸せと不安は紙一重
かなえは仕事の為、もう時間が迫っていた。。
エンくんも眠いのに帰り支度。
帰るとき電話番号交換して、飲みに行くときは連絡してね。言ってくれれば安心するから。
そう伝え了承してくれたけれど、一度もエンくんから教えてはくれませんでした。
お店には内緒の、知らないことだらけの多いお付き合いが開始
エンくんはとにかくマイペースで
まだここで、公にしてくれていたら、恋人という自信がついていたのかもしれない。
公にしてくれない理由はかなえの酒癖とエンくんは言っていた。
エンくんの自分の世界を壊されたくない思いから秘密にしていたかったんだと理解するのはまだ少し先のお話。
ここでもネガティブが先走って内緒なのは別れても後腐れがないからなのかな。遊びの付き合いだから内緒なのかな
そう不安は芽生えていた。
かなえはとにかくエンくんを知りたかった。
バーに通ってはエンくんかっこいいですよねって話してスタッフさんの中では
エンくんに片思いしてるファンの1人と思われていたのかも知れない。
今ではもう笑えるけれどオーナーからはストーカーと思われていたようで、それを知るのは少し先のこと
バーにいると言ったらエンくんは来てくれた。お酒の飲み方も知らず、素面だと人見知りの激しいかなえは酔ってエンくんに絡んでしまうのだけれど、その度にエンくんを少しずつうんざりさせていたんだろうな。
とにかく必死でエンくんを知りたかった。私を知ってもらいたかった。酔ってしまっていたけれど。
自分の知らない世界を知っていて、自分の世界が広がって
なんでもできるエンくん。
この素敵な人とずっと一緒の時間を共有したいと
知り合って、付き合って、一週間で思っていた。
会うのはいつもバーで、一時間くらい話したらお互い別々のタクシーに乗って家に帰る。
そんな付き合い
家も教えてくれなかったけれど今になって思えば納得できるかな。
だけどそのころは、警戒心が強いけれど、『私』を信用されていない事にひどく落ち込む。
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