第2話 出会い

タクシーに乗り、隣の駅に着く。

この時点でみんな泥酔状態だ。


『いらっしゃいませー』


初めてのお店に心躍る・・・わけでもなく

泥酔三人組は喜んでお店に入る。


入ったところはゲームもできるバーだった。生まれて初めてのバー

かなえはおしゃれな場所は怖くて嫌いだった。

だから今まで行かなかったのだけれど

こんな世界があるのかと、初めての体験だった。


エンくんと出会ったのはこのバーだった。

私の世界が広がった。嫌いな夜のこの町で

私の退屈な毎日が変わった。



ゲームをはじめる。知り合いたちはいつものように

だけどかなえは初めての

泥酔状態で見よう見真似でゲームをはじめる。


エンくんはバーのスタッフだった。

ゲームをやっている私たちのところへ来た。


「これどっちに賭けたらいいです?」

「こっちかな。」

説いたかなえに答えるエンくん

「負けたら何してくれます?」

「ハグしてあげるよ。」


正直バーテンダーは、

軽くて信用なんてできないと思っていた。今でも思っている。


エンくんのいったほうに賭けてゲームに負けたかなえはこう言う

「負けたんですけど!どうしてくれるんですか!」


手を広げたエンくんが言う

「ほら、おいで。」


恥ずかしいし、胡散臭いし、泥酔してるから

とりあえず腹パンをくらわせてしまう。

そんなかなえにエンくんは

自分の体より、ベルトに当たったかなえの手を心配してくれた。


今でも覚えている

「だいじょうぶ?痛かったよね?」

エンくんの優しくて力強い声。。。



‐そこで初めて恋に落ちた‐

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