カードバトル!ワールドクリエイト!

土呂

1章ビギナーズinホスピタル編

第1話 ここはどこ?



視界がぼやける。

今さっきまで横になっていた身体を起こそうとするが、全身がやけに重く

体の自由がきかない状態だった。

身体を起こすことができないので、自分の目を開いて、あちこちを見渡した。


ここはどこ?


最初に発した言葉がそれだった。自分自身が見知らぬ場所のベットに横たわっており

身体の自由が利かないことは充分に理解できた。


視界を見渡し、認識できたものは何の道具もない部屋に和式トイレに自分の横たわってるベット、そして大きな鉄製のドアノブのドアと大量に掻き傷のある窓だ。

そして監視カメラらしきものが天井にある。


自分がなぜここにいるのか記憶を掘り返してみる。

頭に浮かぶのは1週間前くらいの出来事ぐらいで、ここ数日の記憶がなかった。

なぜこんなところに閉じ込められているのか…

俺はまず思い出せることから1つ1つ思い出してみる。

俺の名前は伊吹相太(いぶきそうた)、三日月中学の3年で

部活とかは特にやってなかった。


だいたい1時間ぐらいたっただろうか。

身体も少し楽になり、何とか歩ける程度身体を動かせるようになり

俺はこの部屋をあちらこちらと歩きここがどういう空間かを探った。

監視モニターは天井の高い位置で固定されてるためジャンプしても届きそうになく

今リアルタイムで誰かに見られているのかと思うとゾッとした。

次は和式のトイレだがトイレットペーパーがあることはいいが、

仕切りがなくて人がいればそこから大変なものが丸見えだった。

しかもモニターで監視されてるとなると恥ずかしさが倍増だ。

この部屋の扉を開けようと試みたが当然鍵が掛かっていて外に出ることは叶わなかった。

最後はこの部屋の窓だが大量に掻き傷がある。

恐らく俺がここに来る前にここにいた人がこの窓を引っ掻いた後だと察しがついた。

後、窓から見える景色は窓の奥には廊下があり、そこには時計と

カレンダーがあった。

7月20日のところに赤まるが記されており、恐らくそれが今日の日付だろう。

時計は朝の6時を示している。


ここから出ないと


真っ先に浮かんだのはそれだった。

ドアのところで叫ぶ


「誰かいませんか!いたらここから出してください!」


何回にもわたって声を出してみるが、それもむなしく誰からの反応も無かった。

何が原因でここに閉じ込められたのか。

全く心当たりがないが、一応考えてみる。

1つめは俺が記憶のない時に犯罪か何か悪いことをしてここに閉じ込められたのか。

2つめはマンガっぽい考えだが何らかの実験の対象になり被験体としてここに閉じ込められたのか

3つめは何らかの事故にあってここにいるのか

1つめの場合はこの後俺に待っているのは裁判といったところか。

でもその割には牢屋のような柵がないのが気になる点だ。

2つめの場合はここが日本ですらないという実態になるわけだが

この部屋の窓から見える廊下にも窓があり、そこから見える景色から

日本であるという可能性が高い。

3つめの場合はここが病院であるという可能性。

しかし病院だとすると普通病院用のベッドで眠っているはずだが

それにしては部屋が殺風景だ。


何度もドアで助けを呼んでも反応一つすら無い。

そしてこの状況下での不安感が募り窓を叩きながら助けを呼ぶ。


「頼む誰か!開けてくれ!誰かいないのかー!」


30分近く叫び続けて現在窓から確認できる時間は6時30分である。

叫び続け疲れたのでベッドに横になる。

するとドアが開かれマスクを被った白の服を着た人が部屋に来た。









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