School Defenders

 《No.ナンバー》が開催され、その後のテレビ局は《No.》の話題で持ちきりだった。


 俺ら4人のコメントが取り上げられていたり、戦闘の様子が映し出されていたり。


 そして、チャンネルを回していると俺と舞が交際しているという報道が流れていた。


【証言者:白夜舞】


「あとでしばくからな、舞」


 おっと、口に出てしまった。


すると、下から「シーン、行くよー?」と花奈から声がかかった。


「ああ、今行くからちょっと待って」


「さぁ、School defendersの入団前の挨拶へレッツゴー」

「朝からそんなテンション高くてよく一日持つな」

「ん?ああ、大丈夫!授業中に寝てるから!」

「ごめん、聞かなくてよかったわ」


 花奈がぶつくさ言っていると後ろから雫が追っかけてきた。


「おはよ、シンとシンのお姉さん」

「おう、おはよう」

「うん、おはよ〜。あ、花奈でいいよ」

「じゃあ、花奈先輩」

「先輩…」


 花奈が考え込むように言うと


「シン、あなたもわたs…」

「呼ばねーよ」

「せめて最後まで言わせてよー、わかってたけどさぁ〜」

「わかってんならいいだろーが」

「こんな優しくない弟をよろしくね、雫ちゃん」

「は、はい」


 と、多々色々無駄話をしている(シンは終始ため息をついていた。幸せめっちゃ逃げた気がする)と学校についていた。


「じゃあ、こっちに来て〜」

「わかってはいたけどこの学校すげぇ広いよな」

「そうね、こんなに広いと迷子になりそう」

「あれ?どっちだっけ」


 ((い、いた))と心の中でハモる。


「おーい、花奈〜、シン〜こっちこっち〜」

「あ、舞ちーん」

「遅刻よ?何やってたの」

「迷っちゃって」

「はぁ、あんたって子は」


 テヘッと言わんばかりに舌を出す花奈を横目に深いため息をつく。


 SD専用三階建て施設には煉、涼香も来ていて俺らを合わせて総勢18名、と言ったところだ。


「じゃあ、みんな揃ったね」


 舞が大きく深呼吸する。


「それでは、今期初代SD発足します!」

「「「はい!!」」」

「とりあえずSDの仕事は、言ってしまえば風紀委員みたいなものです。校内の取り締まり、行事に関しての警備など他にも色々ありますがおおむねは以上です。何か質問はありますか」


 手をあげたのは、煉だった。


「何か異常事態イレギュラーが起きた場合はどうすればいいんですか」

「異常事態が起きた場合は、緊急校内放送で招集します。その時は何があってもこちらまで来てください。他には、ありますか?」


 周りを見渡した。特になさそうだ。


「それじゃ、私も堅苦しいのはあまり好きじゃないので仲良くやっていきましょう。」


 そして思い出したように「あっ」というとみんなの方に満面の笑みを向ける。


「あと、この後全校の前で自分の意思を1人ずつ宣言してもらうからねっ。じゃ、頑張ってねー」 


 その舞の突然な告知に彼女以外の17名は頭を抱えるのだった。












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