第12話

今日は仕事終わんないのかな…。



暫く長い回想にふけったあと、もう一度腕時計を見た。時刻はPM9:30を指していた。



どうせなら断られて傷つく前に自分から断りを入れて、自分を守りたい。




「今日はもう遅いんでまたの機会にお願いします。お仕事頑張ってください。」




打ったLINEの文章を何度か読み返して、思いきって送信ボタンを押した。




えい、呪文、防御、スカラ!!!




LINEはすぐ既読になり「わかった、また今度。」と素っ気ない一行が届いた。



はぁー。俺ってそんなに想われてないのこも。こんなこと考えちゃうなんて、自分ってこんなに恋愛に対して、ネガティブだったんだなー。




残ったジントニックを一気飲みして、俺はバーを後にした。

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