ローリングパーティー(不器用な告白)

ヨシクボ

プロローグ

 ここはオランダの首都アムステルダム郊外の広い芝生に囲まれた二階建ての一軒家。焦げ茶色の三角屋根に煙突が生え、赤茶色の外壁には白い縦長の窓枠がはめ込まれている。


 その家の中で実に嬉しそうにササヤンからのエアメールを読んでいる、黒髪ロングの日本人にしてはスタイルの良い女性がソファに身を預けていた。


「あれから色々あったわね......」


 遠い目をして窓の外を見ている。


 異国の地で、あの頃とは違う景色を。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る