番外6:アシェススシター募集
※方法15のオマケ的な話です。
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“新しい妹を募集しています!
アシェト様の妹という特別な関係になってみたい。もっとアシェト様の魅力を語りたい。アシェト様について知りたい。そんな貴女(アナタ)へ……。
私たち「アシェト様のスイートですごいシスターズ」、略してアシェススシターはアシェト様公認の妹たちです。
あなたも妹として私たちと一緒に、お姐さまの驚異と栄光に包まれて生きてみませんか?
アシェススシターの妹になると以下の特典があります。
・会員証発行
・会報「月刊アシェト様」をお届け
アシェト様のコラムや写真、妹同士の交流コーナー、イベント情報、誌上通販など
・オリジナルブロマイド、グッズ、同人誌即売会ご招待
・大娯楽祭VIP招待券プレゼント(隔年、百頭宮にて開催される年のみ。抽選で5名)
・アシェト様を囲む会ご招待(隔年、大娯楽ご招待がない年。抽選で200名)
・妹の集い
・百頭宮優待ツアー
・妹によるお姐さまインタビュー(不定期。詳細は会報にて)
他にもさまざまな特典やイベントなどがあります。
入会金︰2ソウルズ
年会費︰1.2ソウルズ(年額一括)
入会資格
・精神区分で女性型と判定された悪魔
・過去にアシェト様と関わったことがある(場合によっては証拠を提出いただきます)
・在席3年以上の妹1名からの紹介
必要書類
1.入会申込書*
2.誓約書*
3.精神区分証書**
4.論文「私とアシェト様」***
5.在席3年以上の妹による紹介状****
*いずれも紹介を受けられる妹を通じて受取
**魔界人別局発行のものに限る
***形式、分量自由。実演不可。アシェト様との関わりや想いなどがわかるもの
****紹介する妹が添付しますので、申込者は用意不要です
入会の流れ
1.紹介を受けられる妹を通して書類を受取
2.必要書類一式を、紹介を受けられる妹に提出
3.面談*
4.審査結果ご連絡
5.入会
*書類選考通過者のみ
アシェススシターは常に新しいスイートですごい妹を待っています。あなたもぜひ!”
「どうですか?」
「うーん。オープンなのか閉鎖的なのかよくわかんない」
ワタシはチラシをティルに返す。
「妹になるんですから、それなりのハードルは必要です。新しい妹を増やしたい気持ちと、お姐さまを慕うライバルを増やしたくない気持ちとで揺れてるのも事実ですけど……。いえ、そうではなくて、興味ありませんか?」
「誘うならワタシよりヘゲちゃんの方がいいと思うけど」
「あの方はちょっと。私のことをよく思ってないみたいで」
自覚はあるのか。
「それに百頭宮の従業員の方には入会をご遠慮いただいているんです。アガネアさんはアシェト様の古いご友人ということなので、特別に私が紹介します」
「うーん。せっかくだけどいいや」
「そうですか」
判りやすくションボリするティル。性格が良いのか小悪魔系なのか、どっちだろ。
いや疑ってるワタシの性格が悪いんじゃなくて、相手はほら、リアル悪魔だし。
「今さらお姐さまと妹ってのもアレだし。ワタシにもね、似たような会があるから。そいつら放ってワタシがそっちに入るわけにもいかないでしょ」
7人しかいないし、ワタシの魂から漏れてる何かに目をくらまされてるだけだけどね!
「へぇ、そうなんですか。知らずに失礼しました」
実情を知らないティルが素直に尊敬の目を向けてくる。ギアの会のメンバー以外にそんなふうに見られたの、初めて。
こうなりゃ小悪魔系でもいいや。一ヶ月と言わず、ワタシのそばに居てくれないだろうか。
「ワタシのこと知りたいんなら、ワタシの会のメンバー一人紹介しようか? いろいろ聞かせてくれると思う」
ティルは少し困ってるみたいだった。あれ?
「その人たぶん、話長くなりますよね?」
「ああ、うーん。たぶん。……同類だから?」
うなずくティル。
「なのでまた今度にでも」
これ、あれだ。今度っていつかと思ってたら二度と言ってこないやつだ。
そーかそーか、やる気ないな。
よし、ギアの会のみんなにティルを見かけたらワタシのこと積極的に話してあげるよう頼んどこう。
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