第6話

-水曜日-


朝一で陽子を捕まえて事情をきくことにした。


「おはよ!合コン浅川さん来るって?!」

「お、はよ。うん、そーみたいだけど?なんかほかの女の子はみんな予定あったみたいでさ。

なんか菜月テンション高くない?」

「別にそんなことないよ⁈浅川さんってそんなに話したことないじゃない?どんな人なのかなって。」

「私も浅川さんそんなに知らないけど、、でも事業部の加藤さんと付き合ってるらしいしねー。今日も人数足りなかったから来てくれるだけじゃないの」

「まじでーっ……。。彼氏いたのかぁ。そっかー、まぁ分かったよ、うん。じゃ今日ねうんうん」

「ちょっと菜月大丈夫?」

「だいじょぶだいじょぶ今日ねー」


そう言って席に戻った。

自分の中でこんなにも浅川さんの存在が大きくなっていたなんて。好きって自覚した途端、失恋なんて。話すようななって何日かしかたってないのに、なんていう恋愛体質…。

合コン気が重いなぁ。


この日はなんとなく煙草を吸う気にはならなかった。

集中力が途切れるたびに思い出すカリンくんのモフモフの尻尾…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る