【仮題】奇形奇譚

伊澄

登場人物 

彼らはイキモノ。人と何かの間の子。性別はない。


人生じんせい

竜と人の子。コスモス色の眼と髪。半袖のセーラー服。

右手左足が紫色の鱗に覆われている。

華奢な体には似合わない大きな斧を持っている。

おんなのこのような見た目。


金華睡蓮きんかすいれん

鬼と人の子。紫眼金髪。アオザイのような服を引き摺るように着ている。

額から紅い角が一本生えている。両足の膝から下がない。

おんなのこのような見た目。


鬼喰柘榴おにくいざくろ

鬼と人の子。紫眼黒髪。

喪服を思わせる黒い着物を着崩しており、腰の部分を布か紐で縛っている。

額から紅い角が二本生えている。首と足に千切れた鎖。

両腕は袖の中で、と拘束されている。

おとこのこのような見た目。


朧狼おぼろ

人と巨狼の子。灰眼青灰髪。

人の姿と本来の姿を切り替える事ができ、その大きさは大人三人が余裕で乗れるほど。人の姿のときでも耳だけは獣耳がデフォルト。尻尾もまだ隠せない。大きくなれば隠せるようになる。かも、しれない。睡蓮の僕であり睡蓮の足の代わり。

一番幼い半人。話し言葉はもっぱらひらがな。たどたどしい。

おとこのこのような見た目。



嘔吐おうと

半人半異で羊のツノ(偽)を持ついきもの。何の半人かはまだ伏せる。

左目に眼帯。暗い瑠璃色の髪に藍色の眼。服は学ラン。中にはホルダーベルトを付けており、中には刃物がぎっしり仕込まれている。

人生とそっくりな見た目をしているものの、人生とは赤の他人。

嘔吐本来の姿は不明。

おとこのこのような見た目。


星月しんげつ

白い子。髪型はやたら長くてボサボサ気味。目は真っ黒。全眼。

四枚の翅と四本の腕を持つ半人半蟲。頭に触角がある(蛾のような)

光に誘われる習性を引き継いでいる為、世界セカイのランタンの周りをチョロチョロしている。変体の能力が優れており、半人の状態で叩き潰されても蛹化してしまえば生き延びられる。ただし、蛹の時につぶされたりするとあっけなく死ぬ。不死のようで不死でない。…蟲だもの。体長10cmもない。ちいさい。

おんなのこのような見た目。


泡沫浮草うたかたうきくさ

緑と金のヘテロクロミア。翡翠色の髪、襟足が長い。

半人半異で花魄かはくの血を引く。身体のあちらこちらから植物(蔦や蔓や花)が生えている。その起点は心臓付近。

星月しんげつといつもセット。星月が蛹の状態の時には浮草の左耳にピアスの様にぶら下がっている光景が見られる。人生、柘榴、睡蓮がいた見世物小屋とは別の所から逃げて来た半異。ある廃墟にて遭遇し、それから旅を共にしたりしなかったり。

おとこのこのような見た目。


世界せかい

半人なのか原種なのか詳細は不明。

青みがかったラベンダー色の髪。ハーフアップにしている。

そして単眼。目の色は会う度に変わっている。

フリルの付いたドレスと日傘がお気に入り。

腕や足から鳥の羽根のようなものが生えている。

彼女が所持するには芽吹く命が宿っている。

おんなのこのような見た目。


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