女は、少女は、銃を手に戦った。

高宮遠子

ひとり語りのプロローグ

 はじめは本当に些細な好奇心だった。ただ本当に楽しそうだと思っていただけだった。けれど、今思い返せば、どうしてここまで来てしまったのだろうと思うことばかり。後悔先に立たず、まさしくその通りだ。

 それでも、そんな私だからこそ、今ここにこうして立っていて、時々を過ごせているのかと思うと、案外悪くない気がしなくもない。

 もしかしたら反省をしていないだけなのかもしれない。でも、たしかに…あの戦場で生きた日々は、辛かったけど楽しいことも確かにあって、輝いていた。

 そして、その輝きがあったからこそ、今こうしてこのように語ることが出来るとも思っている。


 さあ、前置きが長くなってしまった。そろそろ語り始めるとしよう。私が、あの地獄のような戦場で、何を見て、何を感じ、何を掴み、何を手放してしまったのかを。

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