*——文化——*

文)No.23「ソンクラーン」タイには三度正月が来る

【ソンクラーン】————、それはタイ正月のこと。


 ソンクラーン (ソンクランとも、สงกรานต์) とはタイにおける旧正月のことであり、チャントラカティ(タイの旧暦)の新年である。現在、政府によって4月13日から15日(仏暦・西暦)に固定されており、祝日になっている。

 また、ソンクラーンの前後約10日間はテーサカーン・ソンクラーン(ソンクラーン期間)と呼ばれ、休日ではないが祭典が行われることがある。

 もともとは、純粋に新年のお祝いであり、家族が一堂に集って共同で仏像のお清めを行ったり、年輩の家族のお清めを行う期間であったが、後に単なる水の掛け合いに発展したため、現在では新年と言うよりも祭りという色彩が強い。このため日本では(タイの)水掛け祭りという言い方もする事がある。

                      (引用:ウィキペディア)



 タイには、年に3回元日がやってくる。

 1月1日

 春節(旧暦正月ー中国正月)

 4月13日


 我々、日系企業はにとっては、春節以外は、大型の連休を取る。

 弊社においては、毎年、年末仕事納めの日に、近くのお寺さんからお坊さんを呼んで、来たる新年がいい年になりますように——と、お祓いを含めた読経をしてもらう。

 普通、九人らしいが、揃わない場合は、奇数の七人、五人でも良い(らしい)。別、エッセイでも書いてるけど、私は「坊主が大嫌い——」なんだけど、タイのお坊さんはタイ人には尊敬されていて、にやってるお坊さんが多いので私も比較的好意的だ。

 

 まっ、お坊さん、とて人間なんで、煩悩を消せずに「生臭坊主」な輩が居ても俗人だから煩悩が許されるってのもオカシイという理由で、最近ではある程度お坊さんの「生臭っぷり」にも寛容になってきた、私ではあるけど(笑)


 話は横道に逸れたが、この読経の最後に、「聖水」っぽい水を日本で言う、榊でお清めする、みたいな感じで、竹箒のちっちゃいの(かなりいい加減な描写なんで、正式な仏道具名については関心があれば、各自ググっていただければありがたい)で、サッサかと頭の上から水を掛けられる。

 加齢による頭髪に密集度が足りなくなってきている私には、ツーーッと水が滴り落ちて、いい男——じゃなく、落ち武者髪状態になる。


 この水掛儀式は、ソンクラーンの休暇前にも従業員全員から施される。

 青空散髪よろしく、工場の入り口前にパイプ椅子を置いて、そこに座らされて、一人一人から サッサか、と水を掛けられる。またまた落武者だ。そしてソンクラーンの場合はこれに白い粉(ヤバい粉じゃないよ、成分は何か知らんけど、チョークを粉にしたみたいなん、です)を水に溶いたやつで、顔に悪戯描きをされる。どう表現すりゃいいんだろ——、ああぁ、どっかの原住民が顔に迷彩よろしくな絵の具を塗ってる、みたいなんかな。


 そんなこんなで、タイ人は、水が好きだ———。


「水」は万物の源、または清め祓う道具、として捉えられているのは宗教的側面が強いのかもしれないが……


「ソンクラーン」には、タイ全土で「水掛祭り」が行われる。

 そりゃもう、完全な無礼講状態。道ゆく人に、バケツで水を掛けたってオッケーだし、水鉄砲でいきなり水をピュっ、っとやられたって怒っちゃいけない。そういうお祭りなんで。


 しかし、このソンクラーン期間で死ぬ若者は多い。


 お祭りに酔いしれ、酒かっ食らってバイクでぶっ飛ばし、ガチャン——であの世行きみたいなの。今年のソンクラーンでも3000名以上人間が死んだ、ってニュースでやってました。毎度マイドなソンクラーン後お決まりのネタです。


【駐在員心得】


 ソンクラーン休暇中に外に出歩く時は、Tシャツに短パン、防水袋(携帯や財布を入れて水没から守るため)は必携ですよ。

 半端なくびちょびちょに濡れますんで

 ちなみに、私は一回この洗礼を受け、携帯をオシャカにされたんで、ソンクラーン期間中は一時帰国することにしています。



 |..............λ   んじゃ、今日はこの辺で

                   by ピエ太


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