「今日はことわざのお勉強をしようか！」

「・・承った。」

「あれ？ゆうとくん？どうしたのかな？」

「早く始めよう。ママが淹れてくれたココアが冷めてしまうまえに。」

「うーん。突っ込みどころ満載だけど、時間が勿体ないから始めちゃおうか。じゃあ先生がことわざの途中まで言うから、続きを答えてね。馬の耳に？」

「愛の囁き」

「おおう。ゾクゾクしちゃったよ。ダメだよ馬を口説いちゃ。答えは馬の耳に念仏！次行くよ。武士は？」

「己の命をかけてでも守らなければならないものがある。それが、漢としての生き・・・・」

「ストップストップー。先生を置いて遥かなる旅に出ないでねー。答えは武士は喰わねど高楊枝！ちゃんとことわざで答えてね。じゃあ最後。これはちょっと難しいかな？燕雀？」

「安んぞ鴻鵠の志を知らん！！」

「分かるんだ！正解しちゃうんだ！既になんかカッコいいもんね！」

「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らん！！」

「お気に入りになっちゃったよ。ところでさ、どうして今日はそんな感じなのかな？先生はちょっと心配です。」

「愚問だ。俺はいつもとかわらない！」

「ゆうとー！望ちゃんから電話よー。今日のデートについてだって！」

「・・・。」

「ゆうとくん。こういうことをことわざで何て言うか知ってるかな？」

「えーと、えーと。」

「皮を被るって言うんだよ！！」

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