第2話

二〇〇×年五月二一日(日) 七時一七分 自宅にて


『やはり、私は間違っていた』

 そう思いながら、洗面所で顔を洗う私。あの後、私は彼女のもとに向かい、実行しようとしたが、私は実行できなかった。彼女が私と一緒に過ごしてきた日々を思い出すと、これからする事が間違っていると気づいた。それから二時間後に彼女は起きて、自分が寝たことに疑問を持ったので、私は『疲れているんじゃない』と言った。その後、たまには一緒に入ろうと私が提案し、一緒に入浴し、私が大切に取って置いたワインを飲んだ。私はもう歪んだ自分を捨てて、これからは真っ直ぐな自分であろうと決意した。今日は二日酔いが残っているが彼女とショッピングや映画館に行く。

 そう、今日が『私と彼女の最後の思い出』になることを彼女は知らなかった。

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