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パイロット[その他]

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■パイロットという名称

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 魔生機甲レムロイドを操縦する者をパイロットと呼ぶ。

 ただし、これは通称である。


 魔生機甲レムロイドを生みだした魔導師は、魔生機甲レムロイドを操縦する者を正式には【魔生機甲心核レムロイドハートコア】と命名していた。

 「心核ハートコア」は「心臓核」を表し、魔生機甲レムロイドに血流ではなく魔力を流す心臓という意味を表している。

 しかし、名称が長すぎる上、まるで人間がパーツのようなイメージであるため、世間では「パイロット」と言うようになった。


 第一部で【長門 大門】が、「パイロットはパーツ」と【東城 世代セダイ】に言っていた考えの根本はここにある。

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■パイロットレベル

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 パイロットにはレベルがある。

 レベルは、どのレベルの魔生機甲設計書ビルモアを扱えるかということで計られる。

 通常、動かさずとも30分間構築ビルドできれば、そのレベルをクリアしたことになる。

 認定試験は存在し、通常は警務隊で行われる。

 レベル5は誰でも可能であるレベルとされており、認定試験はレベル10から5レベルごとに存在する。

 認定試験は信頼度だけの問題で必須ではなく、パイロットレベルは自己申告でもかまわない。

 逆に言えば、「パイロット資格」というものはない。

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■操縦方法

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 パイロットは基本的に、魔生機甲レムロイドに動力として流す魔力の中へ意志をこめることで、魔生機甲レムロイドをコントロールしている。

 通常は、両手で握るグリップから意志を送りこむ。

 ただし、魔生機甲設計者レムロイドビルダーのこの身により、いくつかの操作がマニュアル化されることがある(魔法攻撃の発動や格納ストレージ・インだけマニュアル化等)。


 特に、魔力に意志を上手く乗せきれないパイロットは、マニュアル操作に頼ることになるのだが、大部分の魔生機甲レムロイドはマニュアル操作がほとんどないデザインをしている。

 そのため、パイロットがマニュアル操作を多くしたい場合、高いカスタムメイドの魔生機甲レムロイドを頼まなければならない。

 しかし、マニュアル操作を多くしてしまうと、コックピットのデザインが複雑化してしまうため、受けてくれる魔生機甲設計者レムロイドビルダーは極端に少なくなる。


 第一部で【神守 双葉】が自分に合う魔生機甲レムロイドがなく、【ジルヴァラ・カットゥ】に惚れこんだのは、この部分がマッチしたからである。


 なお、魔生機甲レムロイドの大まかな操作はこのようになっているが、立っている時のバランスをとったり、細かい動作は魔生機甲レムロイドの生物としての本能や反射神経などにより補佐されている。

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■パイロットの視覚・聴覚

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 パイロットは通常、魔生機甲レムロイドの目や耳と同期している。

 これは、パイロットの魂が魔生機甲レムロイドの魂と同期することで行われると言われている。

 パイロットは集中することで、魔生機甲レムロイドが見た視界を自分の視界とし、聞いた音を耳から取り入れる。

 ただし、周囲の監視や魔生機甲レムロイドの視覚が潰された時のために、カメラとモニターが用意されている。

 これは魔術道具であり、水晶で遠見を行う仕組みと似ている。


 視覚が同期している時、頭部に衝撃を受けると、パイロットに視界の大きな振動などが伝わってしまい、眩暈を起こすことがある。

 頭に衝撃を受けると思った時は、パイロットは目を瞑るか、意志で魔生機甲レムロイドとの同期をすぐさま切るなどの対応を行う。


 ちなみに、第一部外伝【獅子の咆哮は正義の矜持】で【獅子王】が【グラトン・アーム】で敵の頭にとりついて掌底を放ったシーンでは、敵が視界の同期による眩暈を起こしている。

 敵の肩に乗った【獅子王】は、敵魔生機甲レムロイドの頭に蹴りをいれることでわざと敵に意識(視点)を集中させた。

 そして、予備動作の少ない掌底から振動波を頭部の目の近くに放つことで、パイロットに同期の切断をさせず眩暈を誘発させている。


 視覚・聴覚の他に嗅覚なども同期できる魔生機甲レムロイドもあるらしい。

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