第21話 おっさん帰ってきた

7階についたようだが周りを見渡すと神殿と同じ素材でできている地下室みたいな場所だった

あるのは1つのドアと部屋だけだ。


「ふむ・・・元々ダンジョンボスがいた部屋だろう 攻略済みなので今は空だと思うが一応用心して入ろう」


ブルーノさんの声に従い戦闘隊形で中に入る。


そこは誰もおらず、何もない部屋だった奥に少し高くなった舞台のようなものがありその奥の壁に剣をかたどったマークがあるくらいだ


「剣のマークか・・・・どういう意味だろうなぁ」


俺が不思議にそのマークをみていると 昔の国旗という可能性もあるし大した意味はないだろう とブルーノさんがいう なにか引っかかるものがあるが今は出口を探すことを優先することにした。


そうこうしていると舞台の右袖に何やら灯篭のようなものがあるのでそれを触ってみると


「!??舞台の真ん中に転移陣がでてきたよ」


と慧がいう、さらにどこかに飛ばされるのかと思ったが、ブルーノさんが きっと大丈夫だ!中に入れ

というので皆中に入った、そしていつものように光に包まれ目を開けるとどこかの洞窟の中にいた。


「ここは?」


というリオンの声に たぶんダンジョンの入り口だ とブルーノさんが答え 周りを見渡すと後ろから日の光が入ってくるのでそちらのほうへ皆で向かいダンジョンからでると最初に入った入り口の左隣から俺たちは出てきたようだった。


無事に攻略できたかと最初の門番さんに言われそれぞれ身分証を提出し俺たちの初めてのダンジョン攻略は無事に終わった。

・・・・・色々あったが・・・・な


「まだ日が高いからジャスニアに戻れるがどうする?」


とブルーノさんの問いに 皆が帰ると答えたのでそのまま 首都ジャスニアに帰ることにした。


元々5㎞くらいしか離れていなのでゆっくり歩いても日が落ちるまでには街につきそうだ。


「いやぁ・・・!日光を浴びるのはやはりいいですなぁ!!!」


とニーニャが う~~ん! と体を伸ばしながらいい 皆 そうだな と肯定し

どこかやり切ったような雰囲気で街まで歩いた。

当然 道中に魔物なども出ず すんなり 夕方には街の入り口までついた。


「おっ!アマガイ!!!無事にかえってきたか」


と門番のロベルトに言われ まぁね と身分証をだし 門をくぐり やっとジャスニアに帰ってこれた


「皆 おつかれさん これからどうする」


というブルーノさんの問いに ギルドでお祝い とライルとニーニャが言ってきたが、 俺が さすがにこの格好では といい 初めてのダンジョン攻略で疲れもあるだろうし それぞれ一旦宿を確保しようということになった。

ブルーノさんはギルドへまっすぐ向かいギルドで帰りを待っていてくれているはずのアルさんたちに

帰ってきた報告をしに行くと言っていたので 俺は体を洗って着替えてからギルドに顔をだすと伝言をたのみ、俺は一応「憩の家」に行ってみることにした。


憩の家に入ると らっしゃいませぇ~ とやる気のない女将さんの声で迎えられた。


「あの・・・1部屋空いてますか?一泊だけでもいいんですが?」


という俺の声で ん? という顔をし やっとこちらを見た 女将さんやる気ねぇなぁと笑っていると


「ん? おぉ! アマガイじゃないか 無事でなによりだよ・・・・あと女将じゃなくて リーネさんだ・・・り・い・ね わかったかい?」


とカウンター越しにこめかみをギリギリやりながら言われたので

心を読まれているだと!?と驚愕しながら謝りつつ


「んでリーネさん部屋は・・・」


という俺の言葉に あぁ 空いてるよ 203号室だ と鍵をわたしてきたので とりあえず1泊分を払おうとしたら


「どうせまっすぐここに来たんだろ? なら まず 裏に湯を用意するから体を洗って着替えな

それからギルドにいって帰りを待っていた仲間に報告して取り分をもらっておいで 」


本来ならギルドにまっすぐ行って取り分を受け取ってから宿屋に来るもんさと言われた。

まぁ 持ち逃げされてしまう可能性もあるか と思い 気を付けますといい 裏に回る


すると


「アマガイさん! おかえりなさい!!」


とリドリーがすでにでかい桶に湯を張って待っていてくれた。


「ただいま リドリー そのお湯を少しもらっていいかな?」


という俺の問いにリドリーは もちろんですよ! このお湯はアマガイさんのために沸かしたんです!

とすこしドヤ顔でいわれた。 ずいぶん早いな と言ったら、受付で女将さんと話している声が聞こえたので顔を出さずに準備しびっくりさせようとしたそうだ。

びっくりしましたか? というリドリーに あぁ あまりの手際の良さにびっくりしたよ と笑顔で答える


「では、ありがたく使わせてもらうよ 」


といい上着を脱いだがリドリーがなにやら固まったままでこちらを見ている


「ん?どうしt「アマガイさん!その服!・・・・いつもよりボロボロじゃないですか!」 リー」


俺のどうしたんだ?そんなにみてリドリー という言葉をものの見事に遮って、えらい剣幕でまくしたてるように言われたので


お・・・おぅ・・・少しダンジョンでな と笑ってごまかした


「無理しないでくださいね」


と少し泣きそうにリドリーがいってくるのでさすがに罪悪感が芽生える


「わるかったよ・・・・もう少し次から慎重にやるよ」


という俺の言葉に 約束ですよ! と力いっぱい言ってくれた。 かわいい娘に言われてるようで

少しうれしかったが

少々寒いので湯が冷める前に洗いたいと伝えたら顔を真っ赤にし謝りながら店の中へと走っていた。


体を洗い新しい服に着替え リーネさんとリドリーに礼を言いギルドへ向かった。


ギルドはいると


「アマガイさん!アマガイさん!おかえりなさい!」


とメイちゃんが思いっきりタックルをかましてきた 貧血は治ったが打撲と筋肉痛のため受け止めきれず

後ろに倒れた。


「いてててて・・・・ただいまメイちゃん」


というと あわわわわ ごめんなさい とすぐに離れてくれたので 起き上がりメイちゃんの頭を優しくなでる。 皆はきているか? と聞くと俺が一番最後だったらしい。


「あとで思いっきりヒールかけてあげますからね!」


と天使のような笑顔で天使のようなことをいってくれるメアちゃんはきっと天使なのだろう

と思いながらいつもメンバーがとっている席へと向かう


「おそいぞ!アマッちゃん!」


ニーニャがいい アルさんが優しい笑顔で おかえりなさい といってくれたので ただいまといい

席に着く


「アマガイさん!だいかつやくだったんだって!?」


とヨーコがいい そそ 大活躍だったんだよ となぜかニーニャがドヤ顔をきめて答えて

なんで、おめぇが偉そうなんだよ とライルがつっこんでいた


「では 全員そろったようなので、ダンジョン攻略の報酬の分配と ささやかなお祝いをはじめよう」


ブルーノさんの仕切りにより 分配とお祝いがはじまった。


「ダンジョンの話を皆からきかせてもらった 大変だったな 俺も鍛冶LV5になって親方に独立を認められたから次からダンジョン攻略についていこうと思っている」


とレオンが言ってきた 鍛冶師なんだから無理にダンジョン行かなくても材料なら俺らがあつめてくるぞ?というと ダンジョン攻略中は剣士に職業をかえて鍛冶を行う時だけ鍛冶師になるそうで 心配はいらないといわれた。 器用だなというと お前が言うのかよ とわらわれた


「では!今回の分配をはじめる!そのまえにアマガイほんとにお前のあの分もわけるのか?」


とブルーノさんがいうので もちろんというと ダンジョン攻略組は いらないといってきたなので

ならその分は後方支援組にまわしてほしいといい ブルーノさんはじめダンジョン組は そっちのほうがいいという


後方支援組として街に残っていたメンバーだけ頭に???と浮かんでいたがブルーノさんが説明しながら皆に分配していくとアルさんとヨーコが アマガイさんが命がけで手に入れたものをなにもやっていない

私たちがもらえるわけない!と語尾を強めて言ってきた レオンもそれに うんうん うなずいている

ブルーノさんがこまったようにこちらをみているので俺は


「なにもしてないなんて思っていない 皆が待ってくれていると思ったから踏ん張れたところもかなりある。それに俺らはチームだ 各自の役割が違うってだけだろ?本来なら全報酬を全員で割るべきだと俺は思っている 今回は初ダンジョンだったから記念品がわりに少しだけダンジョン組を優遇してくれ」


というとダンジョン組のみんなが うんうん とうなずき 後方支援組のみんなは渋々だが了承し分け前を受け取ってもらえることになった。


俺も金で380,000ギルももらえアイテムで指輪を3つネックレスを2つもらった。

ブルーノさんが皆の意見を聞き、俺に今回一番高値が付いたアイテムをわたしてくれたそうだ。


俺はそれをありがたく受け取り

指輪とネックレスをリーネさんとリドリーにみせてほしいほうを1つずつ上げようと思った。


お祝いの宴は深夜まで続いたので明日の朝おきたらあげることにしていい気分で部屋のベットに横になり意識を手放した。

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