Different World ~ゲーマーな妻の誘いでやったVRMMOで異世界に飛ばされたおっさんの話~

ひぃーろ

プロローグ

第1話  おっさんの回想①

 「次の方、こちらへいらしてください。」

と呼ばれ「はい!んじゃ先に登録してくるね」と返事をし赤いポロシャツのおねぇさんのところに向かった妻を俺は子供と一緒に見送った。


 今、俺がいる場所は巷で噂らしい「Different World」という新しいVRMMOをやるためのVRギアに

個人のデータを入力するためのデータカードを作ってもらうためゲーム運営会社のトレーラー内にいる。


 トレーラーの中はなんか体をスキャンするような機械やらなにやらがあり、このトレーラーであちこちを

周りその場でカードを作ってくれるらしい。


というか、

なぜ噂らしいという表現を使ったかというと、俺はゲームの類はスマホでやる麻雀ゲームくらいしか

やったことがないゲーム素人とでもいえばいいのか・・・とりあえずVRギアなるものを装着したことすらないほどゲームには疎いからである。


 そんな男がなぜこんなところにきているかというと・・・・俺の妻が大のゲーマーで、結婚し子供が生まれたときに


「この子が小学生になるまでゲームは一切やらない!」


と子育て専念宣言をし、以来スマホでのソシャゲなども含め本当に一切ゲームを裁ち、今年めでたく長男が小学校に入学し夏休み、冬休みを過ごし学校生活に十分慣れたと判断したようで、長男が学校に行ってる間の時間だけゲームを解禁することになり、今まで頑張ってくれたことに感謝しご褒美として好きなゲームを買っていいよと言ったら妻は


「VRって体験したことないし新しいVRMMOやってみたいなぁ・・・・β期間ってのがゲームにはあってね?

抽選だけど500名が正式サービス前にやれるんだってさぁ」


 というので申し込みだけでもしてみたら?とOKをだすと一緒に申し込みしようといってきた。

単純に二人で申し込みすれば当たる確率が2倍になるからだと思うが、妻はせっかくだし夫婦で一緒に楽しもうよと言ってくれたので申し込んだ・・・・・結果ラッキーなことに二人とも500名の中に選ばれたのである!


『ほんとに人気なのかねぇ?申込者がいなかったんじゃないのかなぁ』


と心の中で思っていたが妻が喜んでいるので良しとした。


そうこう説明臭い回想をしている間に妻の登録が終わり


「次の方どうぞぉ」と呼ばれたので妻と交代し妻が子供と手をつないで俺を見送ってくれた


さっさと終わらせて家族で飯でも食って帰ろうと思いつつ

おねぇさんのところへ向かうことにした。

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