SF入門を二つ読んでみたのです

小生の頭ではSFなど書きこなすことはできないだろう、とわかってはいながらも。


これだけ多くの人がカクヨムにSF作品を投稿しているのなら、勉強する価値はおおいにあるだろう、と思い。


こういうことは先人の教えを学ぶのが一番であろう、ということで、「創作論・評論」のカテゴリーに投稿されている作品の中から、上位にあったSFの創作講座に目を通してみたのです。


「丸山弌」さんの「SFとは」と、

「板野かも」さんの「ダメな近未来SFの見本」です。


まず、二作とも、SFの基本を説明するという同じ目的で書かれた文章なのに、それぞれまったく作風が違うので驚かされます。


まあ、それは創作論に限らず、普通の小説だって、作者が違えばスタイルが大きく違うのは当たり前ですが。


丸山弌さんの創作論は、いわゆる普通の、オーソドックスな評論のスタイルで、作者自らの知識と考えを作者の言葉で伝えてくるものですね。


SF映画やSFアニメの講評もついていて、大変、ためになります。


特に、フィクションはファンタジーと違うという部分は、目から鱗というか、後述の板野かもさんの作中で語られている「ダメなSF」がなぜダメなのかが、なんとなくわかるような話でした。


フィクションは現実に根ざしていなければならない、と丸山さんは書いておられるわけです。


現実離れしたものはフィクションではなくファンタジーになってしまう。


「ドラえもん」なんか、そのぎりぎりのラインの上にいるような感じがしますね。


次に、板野さんの創作論は、丸山さんの文章とは大きく異なり、キャラクターの会話によって「ダメなSFの見本」のダメさを指摘するという作品です。


ダメダメなSF小説をもとに作られたドラマの台本を見て、突っ込み役の女優(アイドル?)がひたすらSF論を展開していくというものですが、SFを知らない小生からすると、「なるほど、SFを書く人というのは、こういう目線で物事を考えているのか」と唸らされる。


結局、述べたいことは、両方の作者さんともに同じで、「SFなれども現実に即していなければならない」、つまり「未来の技術を描くときも、それが現代の技術からつながっているように説得力を持たせなければならない」ということでしょう。


だからSFは難しいのだし、その難しさを乗り越えて生み出されたSF作品はリアリティがあって面白いということになるのでしょう。


やっぱり自分には書けるようになる気がしませんが。

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