好きと言えず

@nao3

第1話

永遠の愛など存在しない。

信じられないが気持ちの記憶喪失に陥っていた。

簡単に言えば気持ちに蓋をして気づかないふりをしたまま本当に忘れてしまっていた。


記憶さえ思い出さなければ辛くなかった。


私は高校2年生の20歳。

何故20歳かと言うと中学時代不登校児で3年遅れて高校に入ったからだ。

毎年家族で祖父の家に夏休みは遊びに行っていたが、高2の夏は夏期講習と日にちが重なり行けなかった。

夏期講習の問題集を家に帰りやっていたら、祖父の家にいるはずの姉から電話があった。

「何してるの⁇」と聞かれ「勉強〜」と答えた。

姉はふーんとつまらなそうに答えた。

その時、何故か空くんのことを思い出し姉に空くん元気?と聞いていた。

姉は怪訝な声で何で?と返された時、周りがクスクスと笑い覚えてたんだねと小声で聞こえた。

声の主はいとこの一つ上のお姉さんだった。

多分叔母と空くんも電話口にいたと思う。


私は何故、空くんのことを聞いたのか自分でも分からなかった。でも胸がドキドキしてしまって…つい電話を切ってしまった。

すぐに姉から電話がまた掛かってきて何で電話切ったの?と聞かれたが電波が悪かったんじゃんとつい嘘をついてしまった。

まぁバレバレだけどね。。


この時に自分の気持ちに気づいていれば…


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