第2話 中ボス始めました 2
静寂と闇に包まれた魔王の城。
もっとも奥の場所に置かれた玉座に座る二本の巨大な角を持つ黒髪の美女。 今の魔王だ。
その鋭い瞳で見つめる先には、片腕として信頼する魔人秘書とその秘書が連れてきた体をプルプルと震わせるロスト。
「来るのは魔王軍にも名を轟かせたギルではなかったか?」
「その予定でしたが、色々ありまして」
秘書が魔王のそばにいき、事の顛末を耳打ちする。
一瞬、魔王の毛が逆立ち、広間に殺気が充満する。
その空気を感じ取りながら、ロストが懸命に言葉を発した。
「まおーさま、とーちゃんのかわりにぼくがはたらきます!」
「なに?」
魔王が低い声を発して、ロストを見る。
「おぬし、レベルはいくつだ?」
「れ、れべる・・・?」
「秘書、≪鑑定≫!」
魔王秘書が右目を手で隠す。 秘書の左目に金色の星の文様が浮かぶ。
その星の中にロストの姿が浮かぶ。
「名前はロスト。 種族はドラゴンウルフ。 レベルは・・・・・・」
「ほう、かってドラゴンの血を飲んだ獣人ウエアウルフか、ならばレベルも期待できそうだな」
「・・・・・・レベルは1です」
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