第79話
話しは少し戻る。
サタンの城からグッドスピードの後部格納庫に到着し、回復魔法で回復して貰った後に俺は気付いた。
「あれ?キャリブレーンは?」
と、ホージョーさんに憑依したキャリブレーンの姿がないのに気付いた俺は、辺りを探しキョロキョロしていると皆も気付き始めた。
俺はハーピー族のミラーダさん達にキャリブレーンの事を話すと、運んでいたハーピーの娘も居ないと告げられた。
その事で俺は慌てた。
仲間の安否確認を早く知りたい。
慌てる俺を静止しようと話すミラーダさんとレーナさん。
ただレーナさんの表情には、何か焦りが混じった様にも感じる物があった。
レーナさんはホージョーさんのメイド長をしていた人物だ、内心では俺以上に心配なハズ・・・
ホージョーさん・・・・
その様子を伺っていたのかガイバーンが
「落ち着け!勇太よ!」
と、怒鳴った。
その声で俺は我に返った。
「一度態勢を立て直して、捜索に向うのだ!」
と、言われたけれど俺には不安は残る。
その時、格納庫の奥からグリフォン属族長のアードラさんと、人族の取りまとめ役のスタインさんが現れ
「ガイバーン殿の言う通り、一度態勢を手直した方が善い。」
と、アードラさんが話し掛け、スタインさんが説明を始めた。
後方の魔族から予想していたジャンドゥの侵攻の報告がなかった事、それに伴い戦闘が終わって疲弊したタイミングで攻撃して来る可能性がある事を話した。
それが今か!
「それに今後この討伐軍は、地上の者と天井界の者と分断が予想される。それと獣魔が壊滅した事で開放された種族もあるだろう。」
と、スタインさんが付け加えた。
「それに付いては話し合いの余地がある。今度の敵はジャンドゥなのでな!ハハハハハ!」
と、アードラさん。
確かにジャンドゥは天井界にも侵攻を仕掛ている。
幸い天井界の建設中の前線基地は破壊出来たけれど、また侵攻して来る可能性は拭い切れない。
獣魔から開放された種族か・・・ライケンさん達リザードマンと、この身体の持ち主ガラナ達ダークエルフだ。
この種族が離脱する可能性があると言う事か。
それと獣魔に下った天井界の種族達。
それにしてもサタンが倒された事で、聖獣族達の女性しか生まれない呪いも解かれたろう。
そして今俺達は、破壊去れたサタンの城に向かってっている。
何時ものメンバーのクローディア、リディアンさん、ハニッサさん、ニャーニャにハービー族のミラーダさんとレーナさんが加わり
それと
「下僕に心配だから付いて来て上げたから喜びなさい!」
と、魔族のテディスも来た!
「あたちが居るから帰るだに〜。」
と、ニャーニャが謎のライバル心を燃していた!
「コラー!お前等ー!せっかく目立たない様に少人数で来たのに台無しじゃねぇかい?ん〜?」
と、ハニッサさんが叱るも収まらない!
するとこのからはの持ち主のガラナに代わり
「あんた達いい加減にしな!」
と、二人の頭にゲンコツを食らわしてやっと収まった。
クリティカルな一撃だったのか、二人共「げふ!」と言って、頭を抱えてしゃがみ混んで動けないみたいだ。
ん〜何か母ちゃん味を増してない?
その時レーナさんがお腹のポケットからメイド服を取り出して
「貴女達?これを着て勝負するのよ!」
と、スゴイ意気込みで話し出したぞ!
「そのお腹のポケットって」
と、言い掛けた時
「それは言わない約束よ!」
と、レーナさん
何の約束かな?
と言うか何で知ってるかな?レーナさん?
まあ何か気を張り詰めた様子のレーナさんが、笑顔になってくれてほっとした。
ナイスだ二人共!
気を取り直して更に進むと、大小大きな岩があり、その岩の間を縫って歩く様に進んだ。
獣魔の城が見えて来た!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます