第50話
俺と隠れて付いて来たホージョーさんとリスミーさん、そしてヘルハウンド族の城内地下の牢屋に、捕まっていたレーナさんは、ヘルハウンド族の城の外に脱出した。
そして俺とガイバーンは、ヘルハウンド族の城砦村を攻撃していた、ジャンドゥ艦隊を退け、ヘルハウンド族の人達と対峙していた。
「俺達は貴女達に何もしない。ただ聞きたい事があって来たんだ。」
続けて俺は
「俺は空渡勇太、異世界から来て、このダークエルフのガラナに憑依した人間の男だ。」
と俺はヘルハウンド族の人達に話し掛けた。
すると俺達が脱出して来た、城の出入り口の奥から、20代中半の背の高く、クールそうなヘルハウンド族の女の人が現れた。
「あたしはルナール、ここの警護と防衛の統括している者よ。
先ずはありがとう。助かったわ。貴女達が居なければ、此処も危ない所だった。其にダークエルフに異世界の男が憑依したですって?」
するとガラナに代わり
「あたしはガラナ、異世界の男の魂に憑依されたダークエルフ、其は本当の事さ。」
ガラナに代わると年齢が17歳位から23歳位に、そして身長が162センチ位から170位に伸びる。そしてグラマーになるみたいだ。
「く!何故ダークエルフなの!そして何故異世界の男の魂なの!」
とルナールさんが落胆していた。伝説のエルフの戦士は、エルフに異世界の女の魂が、憑依しないとダメだからだ。
俺はこれ迄の経緯をルナールさんに説明した。
「其に内のユーちゃんはエルフの戦士に成れるのよ!」
とリスミーさんが自慢気に言った。
其を聞いた周りの、ヘルハウンド族の女の人達がザワついた。
もう一人のエルフの戦士のディーナさんの事も有ったからだ。
すると近くに居た同い年位のヘルハウンド族の女の子が
「其は本当なの?空渡さん?」
「本当だよ。其に魔法じゃ無い力があるし、俺はその力でアンチマジックフィールドが張られた、牢獄を破壊したんだ。あと俺の事は勇太でいいよ。」
「私はリナリーナ!リナでいいよ。」
「うん!リナ!」
と笑顔で応えると、俺は気を集約し始めた。
「ハァァァァァァァァァァ!」
「勇太の肌が褐色から白色に、目が黒目から白目へ、瞳が金からエメラルドグリーンに!そして髪の毛が銀髪から金髪に!まるでエルフ!本当だったのね!」
とリナが目を輝かせながら喜んでいた。
そしてエルフの戦士に成った俺を見たルナールさんが
「此れは大変だわ!誰か族長を!」
と慌てて言った。
少しすると脱出して来た城の出入り口から、大柄なヘルハウンド族の、見た目50歳位の女の人が現れた。
「おお!正にエルフの戦士!あたしは族長のザンナだ。よろしくだ。エルフの戦士。其で聞きたい事とは?」
俺はジャンドゥに拉致されたと思われる、アンヘァングの民兵達とユニコーン族の戦士達や、地上のダークエルフ達とリザードマン達の、行くへに繋がる情報を聞いた。
「そうだねぇ、確か何日か前に鉄の船3隻が、西の方に飛んでいくのを見たと、報告を受けたがねぇ。しかし、西には鉄の船や鉄の鳥を操る連中が何か、砦の様な物を造っているわ。」
とザンナさんが話すと
「彼処には労奴として、多くの種族が集められたわ。そして私達の仲間も外で拉致され、彼処で働かされてるのよ。」
とルナールさんが説明した。
城砦村の防衛が手薄なのは、多くのヘルハウンド族の人が拐われたせいか!其に外に出て仕舞った、ヘルハウンド族の女の子の近くに居た俺達が、直ぐに捕まのもその為か!
すると地上から来た仲間は!
「それじゃ仲間は!」
「ええ多分・・・。」
と返すルナールさん。
「早く助けに行かなきゃ!」
「待て!勇太よ!先ずは準備してからだ!」
慌てる俺を制止するブレスレットのガイバーン。
「そうですよ空渡さん。先ずは相手の情報を調べてからです。」
とホージョーさんが話すと
「私がジャンドゥの基地を調べて参ります!御嬢様!」
とレーナさんが応えると。
「待って、其は私達の隠密部隊が遣るわ。」
とルナールさんが言った。
あの俺達を瞬時に拘束した人達か!
「あたしも外の敵と戦いたいんだけどねぇ。周りの連中に抑えられてねぇ。」
とザンナさんがグチっていた。
まあ立場上仕方ないでしょ。
「よし!労奴として働かされてる人達の救出戦だ!」
「おっと待ちな!空渡殿もう夜も遅い、今日の所はここに泊まりな。今度は牢獄じゃなく、部屋でな。」
ザンナさんが止めた。
「わ~い!今晩は勇太と一緒だぁ~!」
とリナが喜んでる!
「リナが空渡殿の事を気に入ったみたいだわねぇ。何なら内の子そのまま貰ってくかい?」
「え!?」
とザンナさんが、と!飛んでも無い事を!と言うかリナってザンナさんの子!?
「お!おかぁちゃん!」
顔を赤くしながら照れるリナ!
「ちょっとユーちゃん!お姉ちゃんの目の黒い内は、許しませんよ!」
とリスミーさん!
「空渡さん?此れはどお言う事ですか?」
とホージョーさんまで!
「其じゃあたしに代わりな!」
とガラナに突然強引に代われた!
「え~!」
と残念そうなリナ!
其にしてもリナを見てると
何てカワイイんだ!
さっきから謎の衝動に駆られている・・・・
「よ~し!よ~し!いい子だぁ~!」
と気が付けば、リナの顔を両手でぐしゃぐしゃ始めていた!
あれ?
「へ!へ!へ!へ!へ!へ!ワン!って犬じゃなぁ~い!」
とリナ!
何て乗りのいい子だ!
じゃ無くて!
「ゴメン!」
ハ!ハ!ハ!ハ!ハ!
と豪快に笑うザンナさん!
「もう!バカ遣ってないで早く寝るよ!」
とまた突然ガラナに代わって、少し怒った様にガラナが言った。
よし!明日は作戦開始だ!
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