第32話
ディーナとエルティナ、そして新たに仲間に成ったライケンは、勇太の居るホージョー邸に着いたが、辺りは薄暗く成っていた。
庭の手入れをしていたハニッサは、彼女等の中にリザードマンが居るのに気付き
「貴様リザードマン!」
ハニッサがリザードマンに駆け寄ったその時!
「待たれよ!」
とエルティナが叫んだ!
怯みリザードマンを見たハニッサが
「ん!?アンタはライケンか!」
「御主はハニッサ!生きておったで御座るか!」
「貴殿方はお知り合いなのですか?」
とディーナが言った
「ん!?アンタはエトランジュ?では無いのか。」
ハニッサがエルフに気付き
「私はディーナ・シー、貴殿方の言うエトランジュさんの糊代だった者です。」
エルティナがエトランジュの事や、ディーナの今迄の事をハニッサに伝えた
「そうだったのかぁ、だから空渡の野郎が落ち込んでたのか。まぁ奴も複雑だろうなぁ、恋人を失ったと思ったらその消した帳本人が、探していたダチだったとわよぉ。しかも、悪気が有る訳でも無しになぁ・・・あ!あたしはハニッサって言うんだ!よろしくな!」
「ライケン殿とは?」
とハニッサにライケンの事を聞くエルティナ
「あたしがライケンの村に居た時によぉ、獣魔のやり方と仲間のやり方が気に食わなくてなぁ、暴れて逃げたんだが、その時ライケンが手引きしてなぁ、まぁ、あたしは結局逃げ切れ無くて、クタバリ掛けた所を御嬢に助けられた訳さ。」
「御嬢?ホージョー殿の事で御座るか。実は拙者もホージョー殿に助けられたで御座る!拙者の場合は打ち漏らしたジャンドゥの空飛ぶカラクリを追って、油断した所を返り討ちに合い、深傷を負った所をホージョー殿に助けられたで御座るよ。」
「ほう、アンタもか!所で今日はどうしたんだい?」
とハニッサ
「空渡さんに会いに来ました!」
とディーナが食らい付く様に言った
「今会うのは難しいんじゃないかぁ。特にアンタ、ディーナさんはなぁ。まず御嬢が許さないんじゃないかぁ。」
「どうしたのですか?ハニッサさん?」
騒ぎに気付きホージョーが邸から出て来た。しかしエルフとリザードマンに気付いて
「リザードマン!」
「おっと!ちょっと待ってくれ御嬢!こいつは知合で、獣魔に利用されてただけなだ!」
慌ててハニッサが止めた!
「そうでしたの。で、そちらのエルフの方は!?貴女は!お帰り下さい!」
今朝のエルフと気付いたホージョーの表情は冷たく、その眼差しは刺す様だった
「待って下さい!私は空渡さんに一言お詫びしたいのと、御会いしてお話しをしたいのです。」
「御嬢!アンタだって本当は解ってるはずさぁ、このエルフの御嬢さんが悪い訳じゃあ無いって事をよぉ。それを何故だい?」
納得出来ず詰め寄るハニッサ
「私は・・・・」
その時、ディーナから海樹に代るすると身長が縮み顔が幼く成った
「僕は海樹雪人と言います!空渡君が心配で放って置けなくて!」
「え!?貴女はエトランジュさん!?では無いのですね・・・・」
一瞬の希望、そして落胆
ホージョーは勇太が元気に成れば、エトランジュでも構わないと思っていた
「海樹さん?貴方は空渡さんが探していたお友達ですね。今貴方に会わす訳には行きません。今の空渡さんには辛いはず・・・・ごめんなさい・・・」
そう言うとホージョーは邸に戻って行った
「此処は堪えるで御座るよ。拙者とライケンはミナミ村までダークエルフと交渉に行くで御座る!」
とエルティナが言うと
「おっと序に空渡のダチがエルフのディーナさんに憑依して居るのを、ダークエルフのヘザーかディルに伝えてくれるかい?」
とハニッサが二人に頼んだ
「御意!では行って参る!」
と二人は早馬で行った
「で、アンタ等はどうする?」
と続けてディーナ等に聞いた
「私は・・・」
とディーナは迷っている
「僕は会いに行くよ!」
と海樹は言った
「なら、夜中にコッソリ窓から行くといいぜ。」
勇太のいる部屋
勇太は部屋の床に一匹の猫が居るのに気付いた猫は勇太の寝るベットとに飛び乗り、勇太の所に来た
「にゃ~」
「何処から入ったんだ?」
勇太は猫を抱き上げ可愛がった
「お前、頭に角が生えてるんだな。」
トン!トン!
「入りますよ!」
ガチャ!
ホージョーが入って来た勇太が抱いている猫を見たホージョーは
「ニャーニャさん!居なく成ったと思ったらまた!」
「にゃっ!」
ぽん!
「びっくりしただに~。」
女の子に変わった!
「うわ!」
その瞬間、勇太はニャーニャに押し倒された!
「す~りすりだに!す~りすりだに!」
と勇太に頬擦りするニャーニャ
顔を赤くしながらも、笑う勇太
「御免なさいね。お騒がせして。」
ホージョーは外でのディーナ達の事を話そうとした、しかし
「さあ!行きますよ!」
とニャーニャがホージョーに連れ出し際に
「また来るだに~!」
とニャーニャ
「来なくて良いです!」
とホージョーに突っ込まれ部屋を出た
「何だったんだ?」
とあ然とする勇太
「あの子は俺を励ましに来たのかなぁ・・・。」
一時の安らぎを貰う勇太
その眼差しは心なしか
明るかった
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