第7話

俺とクローディアは砦村の前の、丸太で出来た門の前まで来た。砦村は外壁は大理石に似た岩で造られていた。外壁の上には見張りが何人か居て、その内の一人が叫んだ。


「クローディアー!ガラナの人質に成って居るのかー!」


「違ーーーう!外見はガラナだけど中身は人間の男よーーーー!」


とクローディアは叫んで説明した。


「騙されているんじゃないかーーー!」


「違ーーーーーう!私を助けてくれたわーーーー!」


そんなやり取りをしている間に、何かがやって来る音がして来た。


「何だ?」


「あれは・・・獸魔よ!しかも獸魔が10体それと・・・オーガも1体居るわ!凶暴で厄介よ!」


不味い、逃げ場が無いぞ。


「彼らに援軍は出せないのか?」


「今は無理、門を開けられない。」


腹を括って戦うか。その時オーガが話して来た。


「ガラナぁ!よくも裏切ったなぁ!」


「俺はお前等の仲間に成ったつもりは無い!」


俺がそう言い放つと、突然ガラナが話し出した。


「そんな訳有る物かい!」


「矢張り人間達を、騙し打ちするつもりだったのかぁ。」


とオーガが応えた。この嫌なタイミングで、クソー!


「ヤッパリ騙してたのぉ?」


とクローディアが悲しい顔で言った。


「違う!」


と俺は否定したけど反応が余り良く無かった。


「ガラナ、何をちぐはぐな事を言っているんだぁ?矢張り・・・・者共ぉ人間ごとガラナも殺せぇぇぇぇぇぇ!」


ガァァァァァァァァァァァ!!


雄叫びと共に前方から獸魔達が攻めて来た。

後からはクローディアを援護しろと、砦の兵が矢を放って来た。クローディアはケガで余り動けない様で、砦の門の所に居た。


「おい!アンタ!このままじゃ二人共殺られるぞ!」


俺は後からの矢をかわしつつガラナに話した。


「くっ、馬鹿オーガが!しかし今此処で戦うと裏切者確定だわ。」


「アンタだって本当は解ってるんだろ?このまま獸魔の手先をして居ても、何れ獸魔達に殺される事を。」


「あたし等じゃ奴等に敵わない!」


「それじゃ俺が、いや!、俺達が奴等を滅ぼそう!」


「無理だわ!」


「なら俺がその証拠を見せてやる!」


俺は一番近い獸魔から戦いを挑んだ。俺は速攻で獸魔に近ずいたが、獸魔が張り手攻撃をして来た。だけど俺は受け流しアゴに下から打撃を与えたが、余り手応えが無い。


「ヤッパリ奴等には敵わないわ!」


「だったら!気を集約!うぉぉぉぉぉぉぉ!」


「何?力が湧いて来るわ。」


俺は獸魔のこめかみにハイキックをした。

よろけた所を溝落ちに当身をして獸魔を倒した。その時後の砦の兵達が言った。


「あの魔法専門の様なガラナが、格闘術を使って獸魔を簡単に倒しているぞ。」


「俺達が四人掛りでやっと倒せる様な奴を!」


「ヤッパリ奴の中身は人間の男なのか?」


俺は獸魔達を次々と倒して行った。そして最後に残ったのがオーガだった。




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