人生の主人公らは慎重に傷ついてもいいときを待ってる

ミミズク

朗らかに笑いながらいつだって正気を失くすこと願ってる


冷え切った研究室のアセトンでマニキュア落とす月曜の朝


先生の言葉がいつも絶対じゃないってことだけ教えてあげて


人生は一度きりだと言わないで焦って怯んで二十歳は終わり


探すほど自分がないので作ります履歴書の上よそいきの字で


品定めされてるようで気落ちするスカートひらり知らない視線


たまたまをわざわざにする卑しさはわたしの価値を無邪気に潰す


人生の主人公らは慎重に傷ついてもいいときを待ってる


アクリルの束子を指で編みながら死ぬしかないと気づいて笑う


文字の海息継ぎひとつ蝉の声心は冬のパリにとどまる

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人生の主人公らは慎重に傷ついてもいいときを待ってる ミミズク @yuiron

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