第116話「天才美少女剣士(笑)」

■【前書き-------------------------------------------------------------------】

気づけば一か月。仕事でバタバタし。大洗に拉致られ。休日は仕事と休憩の半分半分。あ、あと半月でそれも終わる? はず!


ということで仕事から逃げ出して現実逃避です。お付き合いいただけると幸いです。そして応援コメントとか! レビューとか! もらえると元気出ます。 べっ別にクリスマスだからって、年末年始だからって特別何かあるわけじゃないんだからねっ!(きっと怒涛の更新ラッシュとかやるはず。。。)


さて、放置というか現実でぐう鱈がほぼ脳みそお仕事おんりー、でストーリーが分からなくなった皆さんへ! あらすじという名のいいわけです。お付き合いいただけると幸いです。


あらすじ「おっさん(3歳)6章:突撃!隣の獣王飯」

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 元教国でやりたい放題やってしまい、ますます国民から支持を得てしまった幼児(中の人おじさん)は恐る恐る実家に戻ると、優しい家族と優しい獣王一家から獣王王女ポチ(ホーネスト7世)との婚約を言い渡される。

 逃げることもかなわず獣王都に向かう幼児は、派手な演出の婚約式と国を挙げたお祭りで迎えられる。そしてそこで暴走乙女♪神樹様と邂逅する。


 暴走乙女♪神樹様に体を与えた幼児はウサギ獣人(幼女)が、実はかなりの年上で神様一歩手前であることを知る。裏切りであった(マ「え、そうでしたっけ?」)。木の神様と獣の神様の子供がウサギ獣人(マ「バニーちゃんですね! マイルズ気になります!」)ウッサはレベル神(課長)の神宮司と近づきたく神の能力に目覚め災害級モンスターを4体瞬殺する(マ「スーパーな野菜人!! ……ん? 殺気?  ナニヤツ!!」)。神への昇進のため手続きがあるウッサと神獣様及び恋愛神、結婚神様の【まーちゃんを愛でる会会員コンビ】は神界に戻る。その際ウッサが取りこぼした災害級の魔石回収を獣王、幼児と下っ端(神宮寺)に託す。その裏で何やら神宮寺の密命を帯びた変態王子が大陸南部勢力への干渉を進める。その初めのターゲットが南方諸国。そしてその裏で自殺計画を進める【光の神の一派】。下地作りから根回し、計略を編む変態王子。だが幼児(最近自重をわすれた)が動き出す。瞬く間に釣り出される【光の神の一派】と【南方諸国連合軍】。そして人間サイドでも蠢く謀略とザマァ━━━━━━m9(^Д^)9m━━━━━━!!!!!!の嵐。にらみ合うだけで南方諸国を片付ける幼児軍団(マ「いや、旗頭が幼児なだけでほぼゴーレム(案山子)軍団です」)。謀略を無に帰され、さらに神界の罪人である大天使に大事な場所と幼児を奪われ憤る変態王子。さらに裏で何かしら蠢く神宮寺。彼らの計画、その初手南方戦略が終わりを迎えつつあるところでマイルズは思い出す。


「あ、家族を買収して連れ出したミリ姉を放置してた! やば!!」

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さてどのような目的で姉を連れ出したかは本文をご期待ください!


◆【本編です-------------------------------------------------------------------】


「くくくくくくく、白金貨がいちまーーい」

「ふふふふふふふ、白金貨がいちまーーい」

 薄暗い部屋で笑いが止まらない私と勝さん一号。

 …………。

 大事な大事な利益ちゃんを産出……もとい、算出する作業中なのです!

 世の中銭なのです!

 銭から食材研究費用に回って、旨いものが生み出されるのです!

 旨いは正義!

 つまりは現在正義執行中なのです!!


「くくくく、グッズの粗利がうなるぜ。色違いや、ポーズ違い。販売区域別の特別商品。ファン心理をガッチリや!」

 勝さん一号楽しそうで何よりなのです。


「うふふふふふ。しかし、たった一回の公演でここまでとは予想以上なのです」

「いつの間にやら印刷工場を立ち上げ、トレーディングカードを販売した男のセリフではないなぁ」

 にやつく勝さん一号。でも仕事の手は止めません。


「はて。何のことやら…………」

「くくく、しかも百枚購入者には【ミリアム様との握手会参加券、争奪抽選券】をプレゼントとは。あくどい。あくどい本体よ。……あ、このカードの記載は間違っているようだな」

 ニヤニヤしながら勝さん一号が取り出したカードには私がデフォルメされ、背中に天使の羽をはやしている姿が描かれています。


【食の聖女マイルズver天使:必要召喚魔法力6:このカードを場に出すと、敵の聖属性のカードが全て手札にする。効果カードも同様】


「くくく。このカードを引くために信者どもが血眼になったらしいぞ。教祖様」

「……勝さん一号いつの間に……」

「何から何までわが手の内よ。くくくくくく」

 くっ、殺せ……。

 ・・・

 ・・

 ・

 さて、なぜこのようなやり取りをしているかというと。

 やりました!

 遂に!

 ミリ姉アイドルデビュー!

 スポンサー by獣王妃様&魔王妃様

 そして利益がうなります。

 スポンサーの御二人にはそれぞれ利益の5%で納得いただきました。

 え?

 私たちがとりすぎ?

 違います。WIN-WINだとここに宣言します。

 なぜならばそれぞれ思惑があるからなのです。

 獣王国、魔王国共に血みどろの長い戦争を終え【現在は】両国ともに平和を享受しています。その上昨今、祖父のおかげで食糧事情も改善の兆し。そんな好機に人間がすることは1つです。トラブルを起こすこと。

 日本でも身に覚えがあります。

 身近なことから国同士でも、余裕がでると手を取り合っていた人々もその余力で他人の余裕を奪いに来るのです。【人の不幸は蜜の味】というやつです。会社で見ればわかるのです。つらいプロジェクトの時は先輩後輩なく支え合うのに、余裕が生まれると互いに貶め合う内部闘争が起こるのです。静かに権力欲の強い人たちが派閥を作り、コネをつくり、人事に介入して蹴落としていくのです。

 という事で私はわからなかったのですが、長命種の両国で【戦いを知らない世代が】相手国の所業をこき下ろし、非難する活動が活発化していたらしいのです。どこの世界も戦った人達は遺恨を残さないが、聞きかじった【暇な】偽正義感に燃える人たちが騒ぎを起こすのです。その裏に蠢くものが何かもしらないで。。。

 ……さて、それがなぜアイドル活動につながるのかというと『俺の歌を聞け!』という事です。

 ジャイア〇違う! マク〇スの方や!

 え?

 それでも意味が分からない?

 直接的な効果は、新たな娯楽の創造。

 つまり、ポジティブな活動を提供するという事です。

 文化大事です。

 副次的な効果は、新聞、つまりは情報の統制です。これは私と変態王子が開発した印刷機と低コストの製紙技術により可能になりました。

 魑魅魍魎跋扈する高位貴族の世界を生きる獣王妃様と魔王妃様のお2人ですので、情報の重要性は認識済みです。

 新聞に関してもです。情報とは氾濫させるか、完全に統制するかが肝要と認識済みです。中途半端に自由で、中途半端に制限すると寡占状態の企業が何をするのか……。言わずもがなですね。歴史的に見ても【似非正義感の共有を呼び、利益を増やすために】戦争を煽る。そんなことしかしません。

 なので技術的にコピー不可能な装置を私たちから貸し出し、両国の王家に新聞つまり情報業を始めていただきました。その最初の特ダネとしてミリ姉のアイドルデビュー記事なのです。

 媒体の普及は結局、そういうニュースが必要なのです。政治や経済?

 あえて言おう。建前である! と。

 ビデオしかり、パソコンしかり、スマホしかり、エロや社会風俗を取得できるものは流行るのです!

 さて話を戻しますと、新聞の普及に一躍買うことで獣王妃様と魔王妃様には十二分の成果のはずですが、利益の供与までねじ込まれました。やり手なのです。

 ここでふと、『なんで魔王国やねん! 獣王都でやったんだよね?』と思いました?

 正解!

 その疑問、正解!

 そこで役に立ったのが勝さん一号が王都並びに獣王都、グルンドで展開していた放送業。

 あ、王国での情報業については王様から許可と干渉しない旨ご一筆いただきました。陛下を信じないわけではないですが、人間は短命なので信じるわけにいかず、二重三重の契約を結ばせていただきました。

 契約の席に同席した勝さん一号が言っていました。

 『席について、契約書を差し出すと賢者様流の交渉が始まったんだよ。【サイン、血判を押せ。さもなくば……】。汗かかないんだけど冷や汗を感じたよ。王様と王子様が小刻みに震えていてかわいそうだったよ……』と遠い目で。

 さて、そんなそこそこの実績の放送業に関しまして、イベント会場以外でも獣王都各地や王都、グルンド、魔王都、マイルズノルトでも会場を作成し放送されました。

 器材や演出、興業の管理などで非常に多くの人材が必要でしたが、そこは2都市での実績を持つ勝さん一号が人材育成もきっちりしていました。さすが私なのです。

 で、興行成果的にどうであったかというと。


「危ない。これ影響力ありすぎ。危ない」by魔王様

「次儂が歌う」by獣王様

「勝さん。王座いる?ほら、養子とか色々方法はあるよ」by陛下

「救世主様! 天使様だったのですね(感涙)」by首相

 とりあえず魔王様のところには、リリお姉さんに玩具を渡し、その研究を【魔王都の潤沢な研究環境】で研究するように勧めました。翌日魔王陛下の使者の方にその旨伝えると青い顔して、飛ぶように帰っていきました。青い顔されていましたし体調不良でしょうか(確信犯)。

 しかし、陛下……。そんなに心労ですか。。。。

 陛下の言葉を伝えてくれた祖母に『直系が絶えると大変ですよ?』と聞くと『バンとキアノ王女の子供がその次に据えていいから、中継ぎでいいから。って、うざかったので【黙って働け】って撫でてあげたら黙ったわね。……まだまだ子供ね。あの子』だそうです。おかしいですね。祖母は確かに陛下より10以上歳上ですが、御二人いい御歳……。

 ……はっ! うん。危機管理! 御歳? 何の話でせう?

 ……ということで、3か国で大人気!

 歌姫ミリアム! デビューコンサート3日間!

 大成功でした。

 ん? なんでミリ姉が歌姫?

 確かに11歳のお子様。しかもカラオケのない世界で一般人?の歌唱力で、と私も思っていました。ミリ姉が運命神殿の感謝祭で歌うことになり、お庭で練習を始めるまでは……。

 庭で歌うミリ姉を始めてみたとき、開いた口が閉じられませんでした。

 もちろんポップな音楽ではありません。

 ただ、体に染み入るような美声で、情熱とともに歌い上げられるのです。

 歌っている最中、不覚にも私はミリ姉に神秘性を感じていました。

 あの、横暴が服を着て剣を持って歩いているミリ姉にです。

 もうね。勝ちしか見えませんでした。

 という事で勝利が確定している賭けに派手に投資したのです。

 そして今その成果が……。

 ……天使?

 …………黙秘権を行使します!


「マイルズ~! また2人で天使の服着るのじゃ~。お父様、お母様が期待して待っておるぞ~。マイルズ? あれぞ? ミリアム様のコンサートでバックダンサーとして出演した時の衣装じゃよ?」

 ぽちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!

 あなたの純真な笑顔が私の心の傷をえぐります。こら勝さん一号!

 それ以上笑っていると今度、あなたのところの御二人に修羅場情報送りますよ!

 死なばもろともなのです!

 もう聖女の称号を返上できないのかもしれません。。。。。。男の尊厳さんがいなくなった気がします。見限られたのかもしれません。開き直り?

 誰がするものですか!!!!!!!!!!!!!!

 見てるがいいです! 私が男であることをいつか認めさせてみせるのです!!


「男のアイドルグループもありだな……」

 不覚にも勝さん一号のつぶやきを聞き漏らしてしまいました。。。。。

 数か月後、後悔する私がいました。



カクヨム+α

 とある密室で大天使と変態王子の会話。マイルズ不在。

「いい加減、いとし子を抱くをのやめていただけぬか? それは私の特権であるぞ」

「いえ、天界工作員として選ばれた私への正当な報酬です」

「私こそ南部攻略の任をうけている。あの者どもの討伐も請け負っているのだ」

「……あなたが討伐ですか? 荷が重いと思いますよ。ご無理離さないでくださいね。あなたがいなくなるとまーちゃん様が悲しみます」

「……すまん。討伐は言い過ぎた。だがその為の第一歩目を渡しが承っている。なので愛でたいのだ!」

「もうすぐ天界へ引き渡しがありますので、そこまで…………」

 少し考えた大天使は一枚のカードを手渡した。

「このカードを差し上げますので……」

 変態王子はカードを天に掲げまぶしいものを見るように見つめる。

「1日目の空中撮影班としての特別なお仕事をした報酬としていただきました。それをお渡しするのは苦渋の決断です」

「承知した。このような貴重なものをいただけるのであれば、私ももう少し待ちましょう」

 カードを大人買いしまくってもついに巡り合えず、露店のサンプルカードを高額で買おうとした変態王子はけっこく変えずに落ち込んでいたが、ついに運命に巡り合った。

 何のカードかって?

【食の聖女マイルズver天使】

 なのです。ちくしょう!!!!!!


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