百日草


 君とは幼い頃からの親友だった。

 気づいた頃には、いつも一緒

 楽しいときは共に笑い、

 悔しいときは共に涙をのんだ。

 遠い遠い見知らぬ地でいま君は、どんな暮らしをしているのだろう。


 最後の別れはひどいものだったけど、

 あれから長い月日が経った。

 今はもう、黒く染まった感情を

 あの頃の思い全てを水に流そう。

 叶うことならまた君と、

 一からやり直したい



 いま君を思うと

 胸のあたりに痛みを覚える。

 胸からじんわり広がる生温かさが

 冷えてく体をわずかに温める。

 君の笑顔が目に浮かぶ。

 あぁ、そうか

 君はあの頃と変わらないまま、

 そのままの君で、

 会いに来てくれていたんだね…

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花の声 伊吹ヨモギ @ibuki_yomogi

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