RPGにハマった神様が無茶苦茶すぎる件について
@banjou-shintarou1
第一章 最初の出題
プロローグ1 神プレイ
プロローグ1
赤く染まった空の色。しかしそれは夕焼けのような優しいオレンジでもなければ、夜の街の光による光害でもない。
その理由に現在時刻はa.m11時を指している。
「んー三分ぐらいだから一分で平均二十頭ってところかな」
少年は心無さそうに呟く。さして感動も達成感も感じる事なく、その行為は自分の力を推し量ったに過ぎないと言わんばかりだ。
そんな涼しげな顔を振り撒くものだから、後ろで待機していた者たちは驚きを隠せない。ーーなにせ自分たちが再三悩まされてきたワーウルフの群れをこんなにもあっさりと、顔色一つ変えずに倒してしまったのだから。
彼らは目の前に現れた救世主に頭を垂れ、感謝と畏怖の念を込めて救世主に問う。
「此度は村の危機をお救い頂き誠にありがとうございました。……しかし我々にはその恩義に報いる力も物もございませぬ。どうか、どうかご慈悲を!」
族長らしき老人の声は震えていた。
突如彗星のように現れ、村を救ってくれた少年。感謝しても仕切れない恩人となった少年はしかし、見返りを求められれば、途端にワーウルフ以上にタチの惡い悪魔に変貌する。
そうなってしまえば最後ーー目の前で見せつけられた圧倒的なまでの強さの前に、村の者達に抗う術などあるはずもない。
固唾を呑み、祈るように手を合わせる大勢の視線を受けながら、今ーー少年が振り返る。
大衆の目に晒されていることなど気にも留めていないかのように悠然とした立ち振る舞いを見せる少年は清々しい笑顔でこう言った。
『ぎ○がのつるぎ強すぎわろたww』
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