その伝説はただの犯罪でした

 今朝も雨……だったのですか昼には止みまして、用事があったので出掛けました。それで今執筆してる訳ですが、出かける前に念の為、雨雲の予報を見たんですよね。

 そうしたら正午から4時間後までは雨が降るような感じになっていて、覚悟して出かけたらちーっとも雨は降りませんでした。当てにならねェェェ! 天気予報の雨雲予報の精度なんてそんなものなのでしょうけど。


 さて、昨日は兵庫県で児童相談所の職員の胸ぐらを掴んだ男が公務執行妨害で逮捕されたり、東京の富岡八幡宮が神社本庁から離脱していた事が分かったり、卓球の福原愛さんがママになったりと様々なニュースがありました。


 今回私が取り上げるのはまたしても花泥棒のニュースです。その町ではある噂が都市伝説のようになっていました。そうしてその噂の真相は――。


 10月11日(※執筆時)、滋賀県警は企業の玄関に置いてあった植木鉢を盗んだとして、窃盗の疑いで同県近江八幡市の無職、中村允計容疑者(76)を逮捕しました。

 一帯ではここ数年、花を植えた植木鉢が盗まれる被害が多発。街の“ミステリー”となり、回覧板をつくって注意を促した地区もあった程だったそうです。


 被害企業も6月の20日あまりで立て続けに約10個も盗まれ、防犯カメラをチェックしたところ、犯行の様子が映っていたのだとか。


 同署の調べに対して中村容疑者は容疑を認め、「花が好きで盗んだ」と供述。さらに「10年くらい、繰り返して盗んだ」とも話しているそうです。


 逮捕容疑は、6月21日午前3時45分頃、同市安土町の企業の玄関に置いてあった植木鉢1つを盗んだと言うもの。


 同署などによると、今回被害にあった企業は、特に6月に入って盗難が頻発。花を植えた植木鉢が立て続けに10個ほど盗まれました。

 このため防犯カメラの映像を細かくチェックしていたところ、中村容疑者とみられる男が自転車の荷台に植木鉢を乗せて立ち去る姿が映っており、22日になって同署に届け出。この映像が“決め手”のひとつとなったそうです。


 花を植えた植木鉢がなくなる被害は安土町内の他の複数の住宅でもあり、ここ数年、同署にも相談が寄せられていたそうです。中には回覧板をつくって注意を呼びかけた地区まであったとか。

 同署は現場付近で張り込みをするなど捜査を続けていました。同署は、他の植木鉢が盗まれた件についても、中村容疑者が関与したかどうか捜査を続けています。


 容疑者の犯行動機がまさに常習者のそれですよね。対象が花だと言うだけで。それだけ花が好きなら自分で種を買ってイチから育てたらいいのに。


 きっと花だけが好きで、育てる事も、花を買う事も好きではなかったのでしょう。道端で綺麗な花を見かけたら自分の物にしたくなって、気が付いたら持ち帰っていたのでしょうね。なんて自分勝手な……。


 人が丹精込めて育てた花を盗むなんてとんでもない話です。それが犯罪行為と言う事を容疑者は自覚していたのでしょうか? 最初はその自覚があっても10年も続けていたらその感覚はとっくに麻痺していた事でしょう。窃盗対象の現場付近に監視カメラがある事にも気付かないくらいに。本当、監視カメラは偉大ですね。


 この事件、花を飾っていたらいつの間にか姿を消している、それが町の都市伝説と化していたのがちょっと面白いですね。犯人が捕まったのでもうその心配もない事でしょう。


 けれど、もしその後も花が消える事があったら――?

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