今、千葉が熱い!

 昨日このエッセイに使えそうなネタをネット記事で探していると、語り辛いニュースが並ぶ中で中々に興味深いニュースが目に止まりました。悲しいニュースでもなく、ほのぼのニュースでもない、好奇心を刺激するようなニュースっていいですよね。


 そのニュースの舞台は日本の千葉県です。どうやら千葉県がある分野で世界から注目されているそうなんです。これは穏やかじゃありませんよ!


 皆さんは千葉って言うとどんなイメージがありますか? 私は西日本に住んでいるので千葉と言ってもピーナッツの名産地とか東京ディズニーランドの所在地とかその程度のイメージしかありません。無知でごめんなさい。


 あ、最近ではジャガーさんで有名でしたっけ。月曜から夜ふかしは毎週見ているのでジャガーさんの活躍はよく目にしております。後は、千葉……千葉……。県の魅力を聞かれて『ないんだな、これが』ってインタビューに答えていたのは――あれは栃木か(汗)。


 さて、そろそろ本題に入りますが、そんな千葉県が今、国内の地質学者の間で熱い注目を集めているようなんですよ。


 茨城大などの研究チームは、千葉県市原市田淵の地層を77万年前~12万6000年前の地質時代を代表する地層と認定するよう6月7日(※執筆時)に国際地質科学連合に申請します。

 これが認められれば国内の地層では初めての事になります。この時代は「チバニアン」(ラテン語で千葉時代)と命名される予定なのだとか。ただ、対抗馬のイタリアも有力で、勝負の行方は来年初めには決着する見通しなのだそうです。


 千葉時代……うーん。響きが直球と言うか……正直、まだピンと来ませんね。


 そもそも、46億年前に誕生した地球の歴史は、氷期や間氷期と言った気候変動や生態系の変化などをもとに115の地質学上の時代に区分されているのだそうです。

 国際地質科学連合は各時代を代表する地層を世界から1カ所選び、その地名にちなんだ名前を命名しています。ただ、これがまだ全体の半分程度しか名前が決まっていないそうで、今のところその中に日本の地名のついたものは一カ所もありません。


 研究チームが申請しようとしている77万年前は氷期と間氷期が入れ替わる周期に変化が見られた時期で、同じ頃地球の磁場(地磁気)が逆転しています。

 12万6000年前は最後の間氷期が始まったころで、地質学上、77万年前~12万6000年前の間を一つの時代と定めているそうです。


 この時代は、ネアンデルタール人や大型哺乳類ですでに絶滅したマンモスやサーベルタイガーなどが生息していた時期で、「千葉セクション」と呼ばれる市原市の養老川沿いにある地層には、地磁気の反転を示す証拠が明瞭に残っているのだとか。


 この時代を巡っては、ギリシャとイタリア半島南部に挟まれたイオニア海にちなんだ「イオニアン」の命名を目指すイタリアの2カ所も候補に名乗りを上げています。

 今までは千葉が優勢と目されていたようなのですが、イタリアの1カ所が昨年、地磁気逆転を推定できる新データを発表。気候変動の指標になる微生物の化石などは千葉より豊富にあると言われているそうです。


 うーん、これは少し雲行きが怪しくなってきましたねぇ。この分野は欧州の方が力が強いので、データ上ですら不利になってしまったら千葉は分が悪いと言わざるを得ません。


 欧州は地質学の中心地で、これまでにも多くの地層が命名されています。茨城大の岡田誠教授(古地磁気学)は「(命名されるか)状況は五分五分。この時期の千葉の優位性を訴えたい」と意気込んでいます。

 また、市原市の観光協会長の松崎さんも「日本各地だけでなく世界各国から人が来る。飲食や宿泊業にとって大きなプラス」と期待を寄せています。


 うーん……。結果が出るまでは正直何とも言えませんが、千葉時代が認められるかどうかは厳しそうですよね。ただ、こう言うのって勝負じゃないと思うんですが、どうなんでしょうね。綺麗事でしょうか?


 最後に観光協会の人が期待を寄せていますけど、学術的に認められた所でそこまで大きな経済効果が出るかと言われればあまり期待しない方がいいかなと思います。好きな人は集まるでしょうけど、パイはそこまで大きくはないと思うのですが……。


 個人的には命名されれば地元の人の誇りになる程度の捉え方でいいのではないかと思っています。取り敢えず最初は千葉時代まんじゅうとかそう言う類のお菓子を作る程度の便乗でいいんじゃないでしょうか。


 過度の期待が暴走すれば、命名される為のデータの捏造まで起こしそうな危険性がある気がします。どうかそう言う不正が行われませんようにと願うばかりです。

 厳正な精査の上で千葉時代が認められたらいいですよね。

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