現金を下ろす時は慎重に

 えーと、昨日のニュースで一番話題だったのは福岡の現金強奪事件ではないかと思います。その話題を追っていると空港で多額の現金を持ち出そうとした4人組が見つかったりと色々と興味深い事になっております。まだ事件の全容は明らかになっていませんが、今報道されている事だけで取り敢えず語ってみたいと思います。


 まずは事の発端から――


 4月20日(※執筆時)、午後0時25分頃、福岡市の駐車場で、東京都の会社員男性が現金約3億8400万円の入ったスーツケースを奪われました。

 男性は駐車場で車に現金を積み込もうとしたところ、男らに催涙スプレーのようなものをかけられて襲われたそうです。その時、顔などに軽いけがをしたのだとか。


 その後、犯人達は白いワンボックスカーで逃げており、福岡県警が強盗傷害事件として福岡・中央署に捜査本部を設置して彼らの行方を追っています。警察庁によると、この金額は戦後の現金強盗事件の被害額としては4番目に多いものだそうです。


 男性は近くの銀行で現金を引き出したばかりだったそうです。その現金は黒いスーツケースに入れて運んでいました。

 それから駐車場に止めていたレンタカーに積み込むため後部座席のドアを開けようとしたところ、男に後ろから手を回されて顔付近に催涙スプレーのようなものを吹き付けられたそうです。その時、男性がひるんだ隙にスーツケースごと現金を奪われました。


 彼らはスーツケースを同じ駐車場内に止めていたワンボックスカーに積み込み、出入り口のバーをへし折って駐車場を出ます。車は信号無視を繰り返しながら天神地区を南北に走る渡辺通りを南へと逃走したそうです。


 現金を奪った男2人の内の1人は30~40代で身長175センチくらい。細身で灰色の作業着を着用。別の1人は身長170~175センチくらいで黒い作業着姿、いずれも白いマスクで顔を覆っていました。

 県警は他に運転役がいた可能性もあるとみて調べています。


 被害に遭った男性は出張で18日に福岡市に来ていました。銀行で現金を引き出すことは事前に決まっていたそうです。県警には「現金を引き出して市内の取引先に持って行く予定だった。福岡へは仕事でよく来ていた」と説明しています。


 これがネット記事(毎日新聞)の第一報です。

 この時点でもう色々と不自然です。一番不自然なのは約3.8億円の現金を生で持ち運ぼうとしていたところです。それだけの大金をひとりで護衛も付けずに?

 この男性の勤めている会社自体が怪しいと感じますよね。一体どんな取引に使うお金だったのでしょう?


 犯人達の行動が手慣れていますので、彼らは元からそう言う仕事をしていたと考えられます。何処かから情報を仕入れ、速やかに実行する。背後に大きな組織がある事を伺わせます。


 第一報からしばらくしてこの事件に関連した情報が届きます。

 しかしそれは犯人確保と言う望まれたものではありませんでした。


 福岡市中央区で20日、現金3億8千万円が奪われた事件に絡み、捜査当局は同日午後、福岡空港国際線ターミナルで、多額の現金を持って韓国へ出国しようとしていた韓国籍の男数人の身柄を確保しました。

 福岡県警は彼らが強盗について何らかの事情を知っている可能性があるとみて、話を聴くようです。


 このタイミングでこの事件、かなり怪しいです。韓国と言えば例の金の棒を輸入しようとしたのも韓国絡みでした。韓国と日本が犯罪で繋がっている、これはあまり嬉しくない状況ですね。


 さて、何故ここで県警は事情を聞くという方法を取ったのか。答えは簡単です。現金を奪った逃走した人物と空港で現金を持ち歩いていた人物が違うからです。ここで考えられるのは、奪う係と運ぶ係が分担されていたと言うところでしょうか。

 奪われた金額と空港で運ぼうとしていた金額が違っていたのも、すぐに関連性を結び付けられなかった理由かも知れません。


 関連情報は続きます。


 福岡空港国際線ターミナルで20日夕方、多額の現金を持って出国しようとして身柄を確保された韓国籍の男らについて、福岡県警は21日、関税法違反の疑いで2人を逮捕しました。他に2人を逮捕する方針だそうです。彼らが所持していた額は計7億円を超えるのだとか。


 関税法では100万円を超える現金を申告なしに海外へ持ち出すことを禁じています。捜査関係者によると、4人は国際線ターミナルでの手荷物検査で、7億円以上の現金を所持していたのに申告せず、無許可で持ち出そうとしていたようです。2人がペアの形でそれぞれ3億数千万円を持っていたそうです。


 県警は4人が強盗事件と関連があるかどうか慎重に調べています。男らは強奪事件への関与を否定し「現金は他人から受け取った」などと説明しているそうです。


 事件に関係あるかどうかなんて札束の番号を調べたら一発でしょう。もちろんそれを見越して別のものとすり替えた可能性はありますが。ここまでの事をする組織ならそれも有り得ます。例えばパチンコ産業とか金融屋などは大量の現金を扱いますしね。


 金額が増えていると言う事は強盗事件以外にも非合法な集金を何処かでしていた可能性があります。運んでいる側がその現金の詳細を知らないあたりに闇を感じますね。まともなお金であるはずがありません。


 奪う班は奪うだけ。運ぶ班は運ぶだけ。完全に分業体制で本人達は事件の詳細を知らされない。知る事が許されない。ただ、実行人数が少ないところから全体でもそれほど大規模な組織ではないのかも知れません。税関法を知っていたならギリギリ100万円で何百人で運べばバレませんし。コストはかかりますが(汗)。


 今後捜査が続いて大元に辿り着けるといいのですが、その可能性はかなり低いのではないかと思います。こう言う組織の事ですから、バレた時の対抗もしっかりしている事でしょう。トカゲの尻尾は切られる事に意味があります。

 まぁ、何億円の現金を運び切れると想定している時点で詰めが甘過ぎる組織ではありますけどね(汗)。


 ひとつだけ言えるのは計約7億円が韓国に渡る事を防げたと言う事です。水際で防げて本当に良かったです。

 これから先、この事件がどう転がっていくかは分かりませんが、注意深く見守っていきたいと思います。

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