エターナル……それは永遠

 WEB小説書きさんにはお馴染みの、作品を未完のまま放置してしまう行為を表す専門用語、エタる。その語源は永遠を意味するエターナルから来ると言う事を私はここ、カクヨムに来て知りました。や、エタると言う言葉すらここで知ったんですけどね。


 そのエターナルと言う言葉を名前にしたある企業が名前の通りエタってしまったようです。


 4月5日(※執筆時)に破産手続き開始決定を受けた脱毛エステサロン経営業者「グロワール・ブリエ東京」。この突然の破産を受け、同社が経営していた脱毛サロン「エターナルラビリンス」の会員から悲鳴が上がっているそうです。


 同社は脱毛サロンを全国に約100店舗展開し、会員数は約9万人。会員は十数万円から数十万円に及ぶ料金を月ごとに分割して支払う契約を結んでいるそうなのですが、破産管財人のホームページによると、解約を希望してもすでに支払った施術料金の返金は「極めて困難な見通し」なのだとか。


 SNS上では会員とおぼしき人々の間で「第2のてるみくらぶ騒動」と呼ぶべき混乱が広がっているとの事です。


 経営していた「グロワール・ブリエ東京」の経営難は以前から指摘されていたようですね。近年、てるみくらぶ同様に広告宣伝費や固定費などの増大によって経営状態が悪化する中、2016年には契約の途中で解約を希望した会員への返金拒否などが発覚して、消費者庁から9カ月間の一部業務停止を受けていたのだそうです。


 独立行政法人・国民生活センターによると、2016年に全国の消費生活センター等に寄せられた同社に関する苦情は762件。前年の182件から4倍に増えています。そのほとんどは、解約したにも関わらず返金がないと言う料金関係のものだったそうです。

 こうした不祥事によって資金繰りがさらに悪化して、2017年3月28日、破産を申請するに至ったようですね。


 美容業界と言えば、2月にエステティックサロン大手「たかの友梨ビューティクリニック」を運営する不二ビューティが広告事業などを手掛けるRVHに買収されたことが記憶に新しいと思います。名前が一般的に知られていても経営が苦しいのが今のエステ業界の現状のようですね。


 奇しくも倒産した脱毛サロンの名は“永遠の迷路”を意味する「エターナルラビリンス」。行き先をなくした会員達が迷路から脱出出来る日は来るのでしょうか。


 と、言う訳で名前に親近感を持ったと言う理由だけで、今日はこのニュースを取り上げました(汗)。


 しかしてるみくらぶ同様全く酷い話ですよね。会社は顧客を金を運ぶ道具くらいにしか思っていない。これじゃあ世の中乱れるばっかりです。


 被害に遭ったお客さんの中には、高額の料金を支払った上でそれが払い戻されないと言う阿鼻叫喚の地獄絵図となっている人も多いようです。これは被害者の会が作られる事でしょうねぇ。そうした所でどれだけ戻ってくるかは分かりませんけれども……。


 このニュースに関したネット上の意見で多かったものは脱毛目的ならエステじゃなくて美容外科でやって貰えば良かったのにと言うものでした。例えばエステのコースにあった40万円の金額があれば、全身レーザー脱毛6回コースが受けられるのだとか。


 エステで気持ち良くなりながら美しくなりたいと願ってしまったのが裏目に出てしまったのでしょうか……。たかの友梨が以前従業員にまともな給料を払っていたら経営が成り立たないと、経営困難な事を独白していたニュースを目にした時点で警戒するべきだったのでしょう。


 しかしエステ業界、崖っぷちですね。今後は新規で高額なコースを選ぶ人はますます減っていく事でしょう。前払いのサービスは警戒されて料金体系も変えざるを得なくなるでしょうね。

 この困難を乗り切って業界全体がエタるような事にならない事を願うばかりです。

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