枕営業について

 芸能界の闇深案件としてよく取り上げられるのが枕営業です。これをあると断言する芸能人の方はまずいらっしゃいません。そりゃ当然ですよね。やっていたとしても語れる訳がありませんし、相手の業界人もカミングアウトしたら業界がエラい事になるから語れる訳がないんです。


 言質は取れなくても不自然に人気が出たりすればそれはすぐに噂になります。結果から推定すれば色々見えてくるものがありますよね。


 で、この枕営業なのですが、イメージとしては売れたい芸能人が権力のある立場の人に体を売って仕事を得るイメージなのではないでしょうか。少なくとも私はそうでした。


 でも枕営業って二種類あるんですよね。ひとつは今述べた売れたい芸能人が単独で自分の意志のもとで行うもの。もうひとつが所属事務所が自分のところを贔屓してもらうために無理やりまだ無名の新人所属タレントを権力者に斡旋するもの。18禁作品のアイドルものでたまに見かけるパターンがこっちです。


 自分の意志で能動的に動くタイプはまだいいんですよ、本人納得済みですしね。売春まで行かなくても自分を売り込む為に必死に実力者にPRをするタレントさんとか多いのではないかと思います。

 でも事務所が自分達の組織維持の為に所属タレントをコマのように使うのは、これは今すぐにでも止めてもらいたいものです。こちらは元々使われるのが売れていないタレントでしょうから、外側からは見えにくいんですよね。利益を得るのは主に所属事務所ですし。


 この公然の秘密状態の芸能事務所の枕接待、あるかないかと言われたら、どうやらあるのは間違いないみたいです。

 西原理恵子先生がビックコミックスペリオールで連載している恋人の高須院長との甘い日々を描く「ダーリンは70歳(※執筆時はダーリンは72歳)」にしっかり描かれていますからね。西原先生は描いちゃ駄目って言われてもネタの為には平気で描いちゃう人なのでそれは間違いないかと思います。


 何故今回枕営業の話を書いたかと言うと、前回の問題の補足になる訳です。

 先日、人気のまとめサイトのランキングを見ていたら清水富美加さんがこの「ダーリンは70歳」に出ていると言うものが目に止まります。興味を持ってサイトに飛ぶと、そこで紹介されていたエピソードが上記に書いた枕営業接待のエピソードでした。

 それは芸能事務所の偉い人が高須院長に女性を斡旋するので困ったしまったと言う内容です。


 どんな女性も拒否する院長に困った偉い人は最後に現恋人の西原先生にそっくりな若い子を紹介します。ネットではそれが清水富美加さんだったのではないかと話題になっていたんですね。


 確かに西原先生と清水富美加さんは顔立ちがとても良く似ていました。作中ではこの申し出もきっぱり断って、高須院長が今の西原先生だからいいんだよって言う惚気エピソードで終わっています。


 この時に偉い人が紹介したのが清水富美加さんであると言う保証はどこにもありません。だからこの漫画に描かれているからと言うだけの理由で某事務所はヤバイとか言うつもりもないんです。ヤバイとは思っていますけど。

 ただ、枕営業接待は存在するんだろうな、と言う事の証拠にはなるんじゃないかなと。きっとこれって昔から続く業界の慣習なのでしょうね。


 先日もレコード大賞買収の話が持ち上がった事もあったり、芸能界は実力以外の力も大きく動いているところのようです。華やかな世界に憧れる人も多いでしょうけど、どうか甘い誘惑に負けないでいて欲しいなと思います。そんな悪い事務所ばかりじゃないと思いますし。思いたいですし。

 ただ、誠実なところほど芽が出るのに時間がかかる気がします。若い内からチヤホヤされたいと思う子からしてみればそう言う事務所は敬遠されちゃうのでしょうね。

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