第248話史と里奈の横浜デート(10)
史と里奈は、中華街に入った。
中華街は、今日も混雑、賑やかである。
史
「この赤とか黄色とか原色の世界がすごいなあ」
里奈
「あちこちから、いい匂いがする」
史
「栗売りも多いね」
里奈
「いろいろ珍しいものが売っている」
史
「中国系の人が多いね、話している言葉が中国語だ」
史と里奈は、あちこちのお店に入りながら、買い物をする。
史
「洋子さんたちに中華菓子かな」
里奈
「あ、木村親方も好き」
そんなことで、中華菓子を買い込んでいる。
史
「少し歩くと、中華のパン屋さんがあるの」
里奈
「へえ・・・見たい!」
ということになり、中華のパン屋へ。
史
「油条とかネギパンとか美味しい」
里奈
「私は蒸しパンに興味がある」
史
「あまり肉まんとか、焼き小龍包は買わないの」
里奈
「そうだよね、行列だし」
史
「それでも、荷物が増えてきた」
里奈
「史君、手首は大丈夫?」
里奈としては、まだまだ不安。
史
「ああ、大丈夫、でも、そろそろホテルに向かおう」
里奈
「そうだね、確かに少し寒くなってきた」
「これ以上買いきれないし」
そして、中華街の大通りを通り、まっすぐにホテルに。
史と里奈がホテルに戻ると、ホテルマン達が集まってきた。
「ほーー買い込んだねえ」
「袋がいっぱいだ」
「ホテルで送るよ」
そんなことを言われていると、支配人とシェフが出てきた。
支配人
「笑えるほど、たくさんの荷物だね」
確かに支配人がもってきた「お土産」と合算すると、かなりな荷物になる。
シェフも笑っている。
「美智子さんとマスターへの挑戦の品は、後でお楽しみ」
と、史に「挑戦の品」を渡しながら、どうやらもう一品あるようだ。
史
「これ・・・もしかして?」
シェフがにっこりと笑う。
「うん、由紀ちゃんの大好物さ」
しっかりと箱入りになっている。
史
「ありがとうございます、姉も喜ぶと思います」
「それから、今日は、いろいろと、本当にありがとうございました」
とキチンと頭を下げる。
里奈も、それに、しっかりとならう。
支配人
「また、おいで、若くて可愛い二人は、ホテルマンにも好評さ」
「目の保養になった」
シェフ
「また新作が出来たら、連絡する、史君のアドバイスで味が変わった」
・・・・
そんな話がしばらく続いた後、史と里奈は、ホテルのバスで駅まで送ってもらった。
バスに乗り込んだ史
「少し疲れた?」
里奈
「全然、すっごく楽しかった」
「もう、幸せ・・・」
里奈は、史に身体を預けている。
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