空ノ詩

神月

臆病で愛されたいぼく


桜咲く道で 君と出会った事

全ての不幸で幸せの始まり

瞬きほどの儚い青春を

ぼくたちは確かに一緒に歩んでいた


暗闇広がる世界の真ん中で

立ち竦むぼくの手を引いてくれた

白黒、善悪、全てを隠して

君はぼくに花咲く道だけを歩ませてくれた

ぼくを守るために、君が傷付いている事を知らず

何も知らないぼくを、君は守ってくれていた

幼子のように、宝物のように

手を引いて導いてくれた

ありがとう、ごめんね


君の手を振り解き、ぼくは君にお別れの言葉をつむぐ

涙を流して、笑って終わろう

歪んだ関係を正すために


真実を知って、打ちのめされて

逃げ出したぼくを許してくれないだろう

君が守ってきてくれたのに

ぼくはぼく自身が傷付くことを選んでしまった

嫌わないで、大好きだから

ただ一緒に、隣に立ちたかっただけだから

守られてばかりの自分が嫌で嫌で堪らなかったのに

どうしてこうなってしまったんだろう


忘れないで、忘れないで

大好きだよ

愛してる、愛してる

見捨てないで


一人で立ち上がるには、まだ時間が足りないけど

いつか君みたいになるから


美しく気高い君はぼくの憧れ

強く優しい姿に心を惹かれた

共にいて、側にいて

見捨てないで、大好きな君


いつか必ず君の隣に立つよ

約束。

大好きな友に、誇れる自分になるよ……




END


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